千金楽麗珠の事情聴取…1
━千金楽麗珠の事情聴取調書
「じゃあ、
「そう」
会議室のような部屋で行われているのは事情聴取。
麗珠はツインテールの髪をいじりながらふてぶてしく答えた。強気な態度で接する彼女に怯えることなく刑事は淡々と確認していく。
「私があの女性を席まで案内した。その後に注文をとってメニューを運んだのも私。でも何もしてないわ」
「何もしてないって?」
「何で倒れたかなんてわからないけど、こうやって後日呼び出しうけて事情聴取を受けるってことは、病気じゃなかったんだでしょ?なら自殺か他殺のどっちか。それの確認じゃないの?血がでてなかったし毒だと思うけど?違う?」
早口で問い詰める彼女は容疑者の一人のようだ。
刑事は感心したように頷く。
「彼女が飲んでいた珈琲には毒物が確認されたよ」
「…珈琲?私が運んだのは紅茶のはずよ」
「おぉ。よく覚えてたね」
「あのね。こんな暑苦しい夏場にホットを頼む人はここでは珍しいの!だから覚えていたの!他意はないわ」
はき捨てるように告げる彼女に刑事さんからの聴取は続く。
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