第2話 続々と移住

 パーティーが終了となり王城をすぐに後にした貴族たちは直ぐにサウジャール共和国に籍を移すべく動き、多くの貴族がアルメシア王国からサウジャール共和国に籍を移した。


 第二夫人がアルメシア王国の貴族家出身である貴族家では一部の貴族家では第二夫人も賛成し、一緒に移籍したが、ほとんどの貴族家では第二夫人が反対し、離縁して当主と第一夫人と第一夫人の子供は共和国に籍を移し、第二夫人と第二夫人の子供はアルメシア王国に残り、第二夫人の子供や子供が幼すぎる場合は第二夫人が当主から爵位を譲り受け当主となっているみたいである。


 各領の民は、領主家が共和国に籍を移すか移さないか関係なく全ての民が共和国に移った。

 王都民も同様である。


 普通なら農民は自然災害などで自分の土地で作物を育てられなくなったりとかではなければ、よっぽどでなければ他領に移ることすらしない。


 他領に移るのも他国に移るのも同じで自分の土地を捨て別の場所に移るということは自分たちで作物を育て生活してこれたのに自分の土地がなくなるので新たな自分の土地を確保しなければならないし、確保しても今までと同じような収穫量が見込めるかもわからないので生活に不安があるため自分たちの土地に残るのだ。


 しかし、今回は共和国が農民たちに移った場合、土地を提供すると言ったこと、そして共和国の土地は栄養豊富でよく作物が育ち、美味しいということを農民たちは知っているので共和国に移っていったのである。


 商人も行商人は別として店を構えている商人は儲けがなければ居続ける意味はないので、情報は商人の生命線なのでいち早く情報を掴み共和国に移動した。


 冒険者もギルドはアルメシア王国にだけにあるわけではないので共和国に移った。

 各ギルドもアルメシア王国から撤退し、ギルド職員たちは各国にあるギルドに移動となった。


 職人たちも鍛冶職人や武器防具職人たちのように作って自分たちで商売している者もいるが一番の顧客である冒険者や民がいなければ商売にならないし、商人に卸してしいる職人たちもいるので皆、商人や冒険者とともに移動した。


 王族も第一王妃殿下は国王陛下と離縁して第二王子を連れて母国である共和国に帰っていった。


 離縁を願い出たときに国王陛下は最初は認めなかったが第一王妃が


「私は母国であるサウジャール共和国にかえるのですよ。

 共和国に籍を戻すので離縁を認めないとこのままでは契約違反になってしまいますがいいのですか?」


 と言ったところ慌てて離縁に応じたそうだ。


 王太子殿下の側近たちであるが、騎士団長であるヒュールテッド伯爵は第一夫人と第一夫人の子を連れ共和国に移り、第二夫人とナイン様が王国に残り、魔法師団長であるマリオン侯爵は第一夫人と第一夫人との子、第二夫人とハリー様の同母弟は共和国に移り、ハリー様だけが王国に残り、ラスラカール侯爵は第一、第二夫人と第二夫人の子と共和国に移り、第一夫人の子である幼馴染のトマスだけ王国に残りそれぞれの家の当主になられたみたいです。


 空いたポストですがお父様に代わり宰相になったのは聖女の父親であるナババッカ伯爵が騎士団長には副団長だったフエルト子爵が副団長にはナイン様が魔法師団長には副団長だったラルゴ伯爵が副団長にはハリー様が、トマスは父親であるラスラカール侯爵の後を継ぎ宰相補佐らしいです。


 人が足りなすぎるので、王太子殿下は外務大臣、第二王妃様は財務大臣、国王陛下は法務大臣を含め複数兼任しているらしい。

 その各大臣の補佐として残った貴族たちがついているらしい。

 王族も貴族も身の回りの世話をしていた者は共和国に移ってしまっったので自分たちで料理したりなどしているらしいが酷いようだ。




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