第3話 脳筋聖女と魔物退治





 俺はルーク、1番隊に属しているただの兵士だ。普通顔でどこにもいる普通の人間だ。

 ああ、少しでもいいから聖女様のような凄い力を持っていればなぁ、、あっ!この話は聞かなかったことにしてくれ。



 それよりも今日あったことについて聞いてくれないか?





 実は今日、聖女様の御姿を間近で見ることができたんだぜ!!どうだ!凄いだろ!!





 今日、魔の森に何体かの魔物が現れたとの報告があったんだ。現れたのはかなり強い魔物だったから聖女様がそこに派遣されたんだ!



 ああ、とても美しい方だった--夜空ようなさらっさらの黒髪、アクアマリンのような水色に輝く大きな瞳、白の着物を纏った御姿は女神様のように見えた……



 あっ!聖女様の活躍もすごかったんだせ!



 俺たち一行が魔の森に入った瞬間にブラックウルフが現れたんだ。俺たちは即座に戦闘体制に入った。

 あれはでかかったな、、高さだけで3メートルはあった気がする。正真正銘のバケモンだ。

 それをあの聖女様は素手で倒したんだ!

『目潰し!!』とおっしゃって両目に打撃を入れ、首に蹴りを入れて絶命させたんだ!1分もかからないほどの早業だった。一応ブラックウルフは森の支配者とも言われるほど強い魔物なんだがな。あれは痺れたなぁ!


「よし!ブラックウルフの肉は美味しいのよ!!」


みたいなことをおっしゃってた。


 あれは食料庫行きになったらしい。そういえば今日の夕食に出るらしいぞ!!楽しみだな!!


 その後はちょくちょく現れる魔物を倒しながら森の最深部へと向かった。




 最深部にはなにがいたと思う?


 なんとドラゴンがいたんだ!!災害といわれているほどのデカさのやつだった。おそらく1番隊全員が一斉に切り掛かっても傷ひとつつけられないほどのな……


 一旦退却し、聖女様の指示を待った。聖女様はしばらく考えていらっしゃった。


 





 そういえばこんなこと呟いてたな……





「敵の大きさは災害レベル--……な……た……我々の戦える人数は--……ね……標的との距離は約50メートル--……………

よし!わかったわ!!!!」




 ところどころ聞き取れなかったが確かこんなことをおっしゃっていた。




(さすが聖女様!即座に状況を整理して計画を立てていたのか!!)



「一斉攻撃よ!!ドラゴンの肉はどのような味がするのかしら、、今日の夕食のために狩るわよ!!!!」


「「「「「「おお!!!!」」」」」」



 なるほど!計画など立てずとも倒すことができるのか!!!!俺たちは聖女様の実力を低く身過ぎていたのだ。状況を整理し、1番被害の少ない手段を選んでくださったのだ。さすが常人とは違う脳をお持ちの聖女様、俺のような一般人とは違う!!




 そこからは速かった。ほとんどが聖女様のおかげだ。俺たちが切っている間に飛躍してドラゴンの横顔に打撃!


 そしてどこからかわからんが、大きな剣で首を刎ねてしまったんだ!わずか40分ほどで全ての任務内容を終わらせてしまった聖女様………


 


 やはり聖女様は神の子だったのだ!!




 ということがおこったんだ!!!すげぇよな聖女様!マジで尊敬するぜ!





 おっと飯の時間のようだ。



 今日の夕食に出てくるはずのブラックウルフとドラゴン、、どんな味がするのだろうか。楽しみだ!おい、一緒に食堂に行こうぜ!!



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