第159話 行ってきました東京取材!

 行ってきました東京取材! めちゃんこ久しぶりの東京でした、な本日。


「行ってきたどー! 大都会東京!」


 一通りの家事をこなし、家を出て、なんと新幹線の発車一分前に乗車できました。本当間に合ってよかったです。それを逃したら一時間後しか新幹線はなかったはずです。


 今日のコースは今書いている『関川君の事が忘れられない私は今日もご飯を作る。』https://kakuyomu.jp/works/16817139554887924619に出てくる、「下北沢」と「二子玉川」です。


 主人公と、主人公が忘れられない関川君の出会いを回想シーンで書きたいのですが、その出会いの場所が下北沢の古本屋さんらしく、わたしの記憶は二十年前の下北沢。


「か、書けないじゃないかー!」


 第六話を書いた後にそう叫び、わたしは取材にいくことを先週決意しました。本当に行ってみて良かったです。駅は昔とえらく変わり、わたしが専門学校時代にバイトしていた、高級居酒屋さんが入っていた場所はもうなくなっていました。


 ん? あれ? もしかして駅の反対側だったかも?!


「しまったー! 駅の反対側まで行かずに大満足で二子玉川へ向かってしまった!」


 えっと、今気づいてしまったんですが、まぁいいでしょう。そこは出てこない設定でいけばいいのです。そうですそうです。でもやはり、もったいないことをしてしまったかもしれません。気づかなかったら良かったな。そうは言いつつ、書きながら思い出していますが、やっぱりわたしが今日行ったエリアでバイトしていたと思います。今は大きな商業施設になっていました。アジアンなご飯屋さんが二階にあって、食べたい、呑みたい衝動を抑えるのに必死でした。


 今日行った場所は下北沢の東口を出て、左手に進んだ方なのですが、二十年前に通った道だとあまり思い出せずに歩いていました。昔は本当によく歩いた道なのに、二十年も経つと変わってしまいますね。それでも時々、あ、このマンションあったなとか、そうそうこの坂を降りて友達の家に行った気がするなんて場所もあり、なかなか感慨深いものがありました。あの頃の友人は今何をしているのだろう、なんて思いを馳せました。そうそう、ついでに関川君のモデルにしているっぽいその当時の彼氏だった彼も今はもう誰かのお父さんなのでしょうか。……。独身だったりして。そういうタイプじゃないかもしれない。そんなこと言ったら私もか!時の流れを感じます。


 古着屋さんの看板に、アジアンなお香の香りが漂う雑貨屋さん、本格的スパイスカレーのお店には十二時前なのに待ってる人が並んでいました。到着したのが十二時前だったので、わたしのお腹もグーグー鳴っていましたが、なんせ夕方の六時には自宅に帰らないといけないというハードスケジュール。ご飯なんて食べていれません。ネットで検索した本屋さんをスマホ片手に探しました。


 ぐるぐる同じような場所を周り、やっと見つけた本屋さんは思ってたんと違いましたが、ものすごく素敵な本屋さんでした。


 小さな古いビルの三階にあるその本屋さんは、いろいろな人が出店している本屋さんで、ギャラリーも併設していました。ちょうど今日は『旅のことばを読む 著者:小柳淳』さんの展示をしていました。


 世界中の美しい写真と、ことばたち。入り口入ってすぐのその展示を見ていたら、なんと著者の小柳さんが登場し、一枚一枚展示されているお写真の外に広がる風景まで聞かせてもらいました。貴重な出会いです。思わず本を購入し、お名刺までいただいてしまいました。


《ことばに出会ったとき、旅はもう始まっている。》


 帯にそう書かれた小柳さんの本を読むのが今から楽しみです。帰りの新幹線で読めば良かったけど、四回ほど頭を窓ガラスにぶつけるくらいのうたた寝をしてしまい、読めませんでした。おほほ。


 その後は、本屋さんの店長さんに教えてもらって、本多劇場のある辺りなどを散策。空気を吸って、人を観察し、2022年の下北沢の一部をいただいてきました。うまく表現できるかは微妙かもしれないですが、やっぱり行って良かったです。


 京王線に乗り、渋谷へ戻り、今度は田園都市線で二子玉川へ。初めての二子玉川です。駅から出て一言。


「なんじゃこりゃー!」


 思ってたんと全然違いました。二子玉川ライズ、すごいですね! 私の住んでいる地元では無いようなおしゃれな商業施設で、流行りのショップにおしゃれなカフェ。喉がカラカラな私はついフラフラとお肉料理と美味しいワイン&クラフトビールのお店に行ってしまいました。けれど、夕方から子供の塾への送迎のために車に乗らねばなりません。


「ううう。飲めない……」


 クラフトビールを諦めて、アイスティーを注文。ついでにスタッフのお兄さんに「多摩川の堤防を歩くって設定で小説を書いている、趣味で小説書いているおばちゃんなんだけど」と話しかけたら、なんと、お店を出て、私が行きたいと思っていた場所まで誘導してくれました。


「めっちゃいい子やー!」


 話を聞けば、北海道から秋田の大学に行き、今の会社に就職したそうです。しかしコロナの影響で働いていた店舗が閉鎖。二子玉川までは電車で通勤だけど、やめたく無いからと働いているとのことでした。


 そんな話も聞けちゃって、小説を趣味で書いてるおばさんの私はとても嬉しかったです。これはいつかどこかで登場人物の背景に活かせるかも!? もっと聞けば良かったなと思いました。見た目もイケメンな親切な青年に感謝です。


 そんなこんなで見たいところを見て、感じたい空気を感じ、それを活かせるかは私の技量次第なのですが、自分としては行ってよかったと思える東京取材でした。主人公の気持ちになりきって電車に乗って、街を歩いてきました。


 さて、そんな東京取材のシメは、子供たちからのリクエスト「駅弁食べたい」です。東京駅の中には「駅弁祭り」みたいな場所があって、日本全国の駅弁を売っていたはず。


 だがしかーし! 東京駅って広い!!!


 乗車時間タイムリミット三十分!


「どこにあるんだー! 駅弁祭りー!」


 お土産屋さんのスタッフさんに聞きながら、東京駅構内を走り周り、やっと見つけた駅弁たち。ええ。五人子持ちですのでね、一応予備を入れて、六個購入したんですよ。


「お会計8470円です」


 チーン!


 子供たちからのリクエストは以下です。


「私は牛タンがいい」

「俺はなんか湯気出るお弁当食べてみたい」

「私!うに!」

「魚じゃないもの」

「五番ちゃんは高いやつ!」



 そりゃそんな金額になるわな。でもお母さんの趣味で小説書いてますのために時間もお金も使ったので、そこは奮発です!


 帰りの新幹線も乗車時間一分前になんとか乗車して、無事に帰ってきました。



 そんな本日は、自分のしたいと思うことに思い切り行動できる幸せを噛みしめました。それを後押しして、いいよ行っておいでよと言ってくれる家族に感謝です。


 世界平和は家庭から。


 親しき中にも礼儀あり、だけではなく、は親しき中だからこそ尊重できる存在でいたい我が家なのでした。


 一週間くらいは持つだろう東京取材ネタを一話にまとめ、私は書きたい物語を書き進めたいです!



 本日もお読みいただきありがとうございました!









街並みはいつか変わるけれど、それはそこで生きている人々がみずから変えていくもの。その街並みは、そこに生きている人が生み出したものであるならば、それを破壊するのは、そこに生きてきた人の時間も破壊することだと、私は思いました。



世界が愛に包まれて、戦争のない世界になりますように。
















――黙祷


































 

 


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