趣味は園芸。

林奈

日本酒とお節と豆苗

2022年1月1日


 あけましておめでとうございます。


 さて、既にほろ酔いの第一話。副業でライターなるものをさせていただいている私ですが、園芸についてのエッセイなど書くのは初めて。しかも、園芸の知識があると言うわけではありません。ただまあ、家の前にある小さな庭をいじりはじめてうん十年。


―――3歳にして、スコップを持ったとか持たないとか…。


 年を誤魔化すための嘘はこれぐらいにして、つまりはあれこれスマホ片手に四苦八苦しつつも、毎日水遣りに土いじりにと楽しんでいるわけで。そんな日々を、文字にしてみるのも楽しいかと思い、筆を取ったという次第。

 なので、何も役に立たないエッセイ?日記?(毎日書く気は無いので、月記?)そんな感じのものになる予定であります。



 さて、記念すべき第一回目。


 なぜか、初っ端から酒のについて書こうとしております。

「趣味は園芸」と書きながら、メインのお話は酒。つまり私の園芸ライフとは、それなりに実益を兼ねたものが大半を占めているという、なんともがめつくも美味しい趣味なのでございます。


 花も好きですけれど、野菜はもっと好き。シソ、バジル、三つ葉、イタリアンパセリは必須作物。グリーンカーテンは、ゴーヤに胡瓜にパッションフルーツ。子供の誕生と共に植えた木は、嫁入り道具用の桐ではなく、金柑。

 植える時も楽しいけれど、収穫の時期はもっと楽しい。そんな園芸ではありますけれど、———今は、寒い寒い冬! 園芸には最も向かない時期となってしまいました。


 夏なら、鬱陶しいほどの勢いで成長していく雑草すらも眠る寒さ。暖房の中でぬくぬくしている観葉植物は別として、外の子達はほぼお休み中。温室にいる多肉植物でさえ、その成長を止める時期です。今年の汚れ今年の内に言わんばかりに、冬に入る前に植木やら何やら全てばっさりすっきり片づけてしまったため、畑という名のプランターも、今は閑古鳥です。

  家の中では、数年前に100円ショップからお迎えしたテーブルヤシやら、花束におまけのように入っていたドラセナなどが、今ではそれぞれ1メートルを超えまして、その存在感を増しながら日当たりのいい場所を陣取っておりますが、彼らの仕事は癒しのみ。

 

 そんな園芸好きには楽しくない時期ですが、こんな時期でも成長してくれる子がいるのです。今回の主役は、窓越しに光を浴びてキラキラと光る可愛いあの子です。




【豆苗】



 さて、私の楽しみは、のんびりと一人晩酌をすること。そのために仕事をしていると言っても過言ではない大事な大事な時間であります。料理はあまり得意では無いので、冷蔵庫を覗いてはそこにあるもので適当に作りますがね、今日は厚揚げがあったので、いよいよあの子の出番です。


 スーパーで買ってきてすぐに一度だけ刈り取られたパッツン状態の豆苗は、我が家の常備菜。とある漫画で紹介されているのを見てから、我が家の常駐緑となりました。

 買ってきてすぐはしっかりした味なので、他の野菜と炒めても良いし(卵もあればなお良し。)、牛肉と炒めるのもありだし、豚肉で巻いても良し。油揚げとの相性も良いし、三つ葉の代わりに上に飾っても良し。それなりの主張をしながら、誰ともうまくやれ、影から支えて良い味を出してくる…かなりの優等生。


 しかし、二回目の収穫となるとやはり少々お疲れになるのか少し薄味になるので、水菜などと混ぜてサラダ、もやしと一緒にナムルなど、あっさりしたものと和えて、味付けで誤魔化します。全部で3回は収穫できますが、3回目は元気を感じない味になるので要注意なのです。 




【厚揚げ豆苗のせ】



 てことで、まずは厚揚げをカリッと焼き色が付くまで焼き、お皿にのせて一口大に切ります。そこに、炒めてポン酢で味付けした豆苗をのせ、上から鰹節を振りかければ簡単おつまみのできあがり。


 厚揚げ、豆苗…とくれば、やっぱり日本酒か焼酎。焼酎なら芋より米、麦。日本酒は冷の辛口。

 追いマヨ、追い七味、追いポン酢を用意しておけば、食前にはもってこいのおつまみの出来上がりです。



 では、本日はこれにて。







 

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