資産家連続殺人事件
羽弦トリス
第1話計画
私の名前は岡崎達也。高校で数学を教えている。だが、楽しい結婚生活も破綻し、名義は全部元妻のものだから、1人ボロボロのアパートに独り暮らしをしている。金さえあれば。地方公務員の給料だけじゃ、養育費を毎月振り込むのは、はっきり言って苦しい。3人も子供がいるのだ。親権は元妻が奪って行った。
金が欲しい、金だ金!
そんな生活をしていると、ある豪邸に住む老人が部屋を安価な値段で貸すと言う張り紙が目についた。
貸し主は、権田健吾。彼は、資産家で知られている。
岡崎は考えた。資産家の金目当てにここへ入居出来ないか?
上手くいけば、金持ちになれる。
彼は綿密な殺人計画を立てた。
岡崎は権田の家に電話した。
「もしもし、権田健吾様でしょうか?」
「はい、そうですが」
「私、岡崎達也と申します。部屋を借りたいと考えているのですが、まだ、大丈夫ですか?」
「まだ、誰も住んでませんが、あなた職業は?」
「高校で数学を教えています」
「先生ですか~、いや~、職無しのヤツラの申し込みが多くてね。あなたなら、大丈夫です」
岡崎はホッとした。
「来週から、お願いして宜しいでしょうか?」
「構わんよ!」
「では、来週からお願い致します」
「はいはい、ご丁寧に」
岡崎は、このジジイを殺して大金を得る。と誓った。しかし、岡崎は自分の手を汚さない。
とっておきの殺し屋を見付けたのである。
彼の手に掛かれば、殺人も自殺に偽装できる。
頼もしい、男だ。
岡崎は、部屋代3万円払うだけで豪邸に住むことが嬉しくてたまらなかった。
貸し主の話し相手になったり、一緒に晩酌したり。1ヶ月間かけて屋敷を散策し、現金は権田の寝室にあること発見した。
いよいよ、殺し屋の出番だ。
少し胸は痛むが、ジジイには死んでもらおう。
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