第3話 あのね…これは地球ではネズ……

 次の日、

用と、ユイナはとりあえず

宿の人に路銀を稼ぐ良い方法を

聞くと、


□傭兵ギルドで、戦争して稼ぐ。

□冒険者ギルドで、モンスターを

 討伐して、報酬とモンスターを

 食材にして稼ぐ。

□便利屋ギルドで、特技を活かして

 生活費を稼ぐ。

□商業ハンターギルドで、

 食材を確保して露店で売る。


の4つを聞いた。


なぜ、この選択肢なのかと言うと、

✖既に、王都に既存店舗の

 王命による規制従業員数が

 満杯なので、店舗では人は雇えない。


 [店舗で、雇える人数は

 王命で規制されているらしい。]


✖新しく、露店以外の店舗を

 建てることも、商会設立も

 王命で禁止されている。


✖これから、戦争するので

 傭兵と、兵隊は、規制されていない。


✖食料の確保が、

 既に難しい状態なので

 商業ギルトも、

 冒険者ギルドみたいな形態に

 変わってしまい、

 食料ハンター業になってしまった。


と、言うことだ!


なるほどね〜

と、二人で食事しながら

冒険者ギルドと、商業ギルドに

行って、決めようと

相談していると…



地区役員?

「オイ!ペロ(宿屋の娘さん)

今月の福祉券だ!

お前達の家族分の3枚!

33000ドロだ!」


ペロ(宿屋の娘さん)

「ちょっと!先月は、

30000ドロだったのに、

なぜなのよ!」


地区役員?

「仕方ないんだよ!

設けは乗せてない! 

陛下が、値上げしたんだよ!」


なんて、言っている。


福祉券?

ドロ?


さり気なく聞いてみた。

なんと!

このリーマンブラザー王国には、

福祉制度があるらしい。


交替した管理者神が

民主主義に、変えろと命令して

無視した王国を隕石落としで

滅ばした時に、当時の国王が

民主主義に移行する過程で

必要な知識を

管理者神に求めたときに

得た知識の中に、福祉制度と

今の福祉券の配布方式が

あったらしい。


【絶対に、みんなが儲かり、

みんなが、幸せになる方式】


だと、言っているが…


宿屋の娘さんいわく、幸せどころか

末端の庶民は皆苦しんでいると言う。


初めにします国王から

福祉券を、上位貴族が買う。

そして、下位の貴族が

収める領地の人数分を

その上位貴族から買う。

そして、下位の貴族に売る。

そして、売っていって、

庶民に行くときは

かなりの値段と、

なってしまっている。


しかも、その月の福祉券がない場合

王都民権がなくなり

治療院での治療費が3倍になり

王都門での交通料金を取られ

営業税が、倍になると言う。



「ハァ?

上位貴族から転売?

ピラミッド式に転売って…」


ユイナ

「【絶対に、みんなが儲かり、

みんなが、幸せになる方式】

ってキャッチコピーに、

その転売方式って

(ネズミ講)じゃないですか!」


「国家が、

買わせているってことは…


あの〜

ペロさん?

ひょっとしたらですが、

この王都の人口って

減ってません?」


ペロ(宿屋の娘さん)

「良くわかりましたね。

ある日、いきなり家族全員で

行商に行くなんて言って

消えた商会や、

宿屋とか、パン屋とか

引っ越しを、国王陛下が

禁止していますから、

行商での行方不明者が

続出しています。


5年で王都の実際の人口は

三分の一になってますね。」


ユイナ

「引っ越し禁止ですか!」


そして、ドロと言う通貨単位も

聞いた。


6年前は、

コッペパン一つ100ドロ。


7日後から

コッペパン一つ2000ドロ。


今は、

コッペパン一つ350ドロ。

らしい。


え?

経済政策崩壊インフレの

始まりですか?


品質からすると、

このコッペパン…

地球だと…65円かな?

それくらいの品質である。


用も、ユイナも真っ青だった。


「冒険者ギルドと、

商業ギルドに行くか!」


ユイナ

「はい。」


そして、冒険者ギルドに入ってみた!


扉は、何故かウエスタンな

両開きのガタガタ扉!


そして、受付に向かう。


ユイナ

「テンプレ冒険者は

いないかな〜(ΦωΦ)グヘヘ…」



用は、ユイナの父親の家系は

頑張り屋さんなのだが、

戦闘狂ではないことを

知っている。

まぁ、つい最近

仕入れた情報なのだが…


つまり…

ユイナの母親の実家に

この戦闘狂の遺伝子があると

思われる。


どんな家なんだ?


無事、冒険者登録を済ませて

次は、商業ギルドに向かう。


商業ギルドでは、

大混乱がおこっていた!


王国が、ネズミ講なんてするから、

民間人もネズミ講は、

国王陛下のご意志であるとか、

言い出して、

家庭の調味料とかも、

ネズミ講方式の販売方法に

取って代わられていた。


受付嬢

「新規加入の商人さんですか〜?

根性ありますね〜?

まぁ、物価が下がれば

私達もバンサイなので

歓迎しますよ〜!


頑張ってくださいね〜!」


これまで、用がヨー時代を

含めても、こんな商業ギルドの

受付嬢なんていなかった。


用は、異空間収納から

砂糖と塩の大袋を出して

売りに出した!


すぐに、品質と味で

取り合いになり

結局2000万ドロになった。


ユイナ

「え〜!Σ(・ω・ノ)ノ

これが、異世界調味料無双!」


「資金の足しにと

思ったけど、ここまで

ネズミ講強制成立の

経済崩壊インフレが

酷いとはな…。」


用とユイナは、

武器屋に行って、

装備を揃えて

服屋にも行き、

現地残っていたのと

服装に着替えた。


ユイナ

「後ろから、つけてきて

襲って来ないかなぁ〜

(((o(*゚▽゚*)o)))」


用は、後学のために

やはり、ユイナの母親の実家に

行こうと思った。


まさか、ここまで戦闘狂だとは…。  


盗賊と、強盗さんは

残念ながら、襲って来なくて 

王都から出て、

まず平原を見る二人。


冒険者ギルドでは、

モンスターは、

かなり数を減らしており、

モンスター肉は貴重な食料なので

高価買取らしいと聞いた。


スライムが現れた!


ユイナ

「キャーーーーーー!

スライムだ!

狩っていいですか?」


やはり、何かの視点が違う…。


見つけたのはスライム位。


ゴブリンすらいない。

小動物すらいない。

野犬も、鳥もいない。


風の音しかしない

静かすぎる世界…


流石のユイナも

おかしいと気がついた。


ユイナ

「え?

まさか?あの王様?

科学兵器でも使ったのですか?」


「(あ〜、確かに

そういう発想も有りだよな!)

静かすぎる世界か…」


ユイナ

「DDT(ディー・ディー・ティー)

みたいた物を、

ばらまいたのでしょうかね?」


DDT(ディー・ディー・ティー)

とは使用禁止された、

合成化学薬品である。


第二次世界大戦中から既に対ノミや

疫病対策に使われていたらしい薬品で

はっきりと言うと、猛毒なのだ!


「静かな世界」

禁止当時、発表されたこの言葉は、

生物世界の秩序が壊れる恐怖を

一言で、表現していた。


「それに近いものを、

使ったって事かもな…


レンタル馬すら、

冒険者ギルドに無かったからな。


よいしょっと!」


用は収納から、折りたたみ式

電動モトクロスバイクを

2台出した。


ユイナ

「用意良すぎません?

あ!異世界帰りでしたね。

いいな〜マジックボックス〜」


「ステータスプレートとか

ついて無かったのか?」


ユイナ

「その〜この世界に来るときに

一瞬だけですけど

声が、聞こえただけだったのです。


(学びなさい)って。」


「へ〜。

言ってみたら?」


ユイナ

「笑ないででくださいよ!

ステータス!

ステータスプレート!

ステータスウインドウ!


出ないですね。」


「と、言うことは正式な勇者召喚でも

ないと言う事か。」


ユイナ

「これって、あのまま私達が

制圧してなかったら、

城から追い出される

展開ですよね。」


「まぁ、あの三人ならやるだろうな~」


とか言いながら、

軽くサイクリングするような

感覚で、隣の街に進む二人。


斥候は追いかけてきていたが

用は無視していた。


「森から出たのと、

次の街に入る前に追跡者を叩くか!」



ユイナ

「え?追跡者?」


用は、振り向きざまに

石を2回投げた結果

木の上から落ちる2つの物体…


ユイナは、

だんだんと冷静になっていく。

気づき出したのだ。


自分が、いかに粋がっていたのか…


母親の話を聞いていて

不思議な力(魔法)があるから、

全く信じていないわけでは

なかったのではあるが

異世界なんて話半分にしか

聞いてなかった。


そして、武術では、

上には上がいるなんて

言われても、(用以外)

武術大会で脅威だと思った者と、

出会わなかったからなのだが、

全く気配が感じ取れない相手が

いたのが、恐怖を呼び起こした。


用が、二人の追跡者を縛って

尋問する。


「誰の差金かな?

あの王様か?」


ユイナ

「簡単に口を割らないと

思うけど…。」


用は、自転車を片付けて

「空間牢!」と言うと

二人の追跡者が亜空間牢に

放り込まれた。


ユイナ

「追手が来ましたね!」


「いきなり、ぶっ殺しは

だめだぞ!

この世界の情報を、

ある程度集めないと。」


ユイナ

「わかってますって♫

あぁ!この剣が

血を求めている。」


「いや…普通の数打ち剣なのだが…

(この娘が持っていると

いずれ妖剣となりそうだから

怖いのだが…)」



騎士

「貴様ら!やっと追いついた!

国王陛下が、お呼びだ!

ついて来い!」


ユイナ

「お断りよ!」


「旅の邪魔をするなら

ここで叩くか…」


騎士

「貴様ら!こうなれば…」


ユイナ

「可哀想な人ね〜」


「お前らでは、

役に立たないからって

国王の奴が、禁断の勇者召喚なんて

してしまったのに、

まだ、国王の言うことを聞くのか?」


騎士

「貴様ら〜!」


「お前たちが、自分達が

思っているほど、

万能だと国王が判断していたのなら

禁断の勇者召喚なんてしない。」


と、言って用は

思いっきり横の大木を叩いた。


ドーーーーーーン!

森の一部が破壊される。


騎士達が、あ然としていた。


ゆっくりと、剣を抜く用と

ユイナは構えると

騎士達は逃げ出して行ったので

そのまま、隣町に向かった。


□□

騎士

「どうします!

このままでは、陛下に

怒られますよ!」


騎士団長

「かなうわけなかった…

あの時は手加減されていたんだ…」



しかし…


リーマンブラザー15世

「貴様ら!連れてこいと

言っのに、それすらできないのか!


クソ!

宰相!

どうするつもりだ!


それに、まさか…

その女が、

あいつの子供だったとしたら

復讐に来るぞ!


王妃?

わかっているのか?」


王妃

「陛下も聞いたでしょう!

武力では無理です!

それに、確かに勇者召喚は、

古の魔王討伐のための

最終手段ですが、

勇者召喚して、

誰を討伐するのですか?

新管理者神ですか?」


リーマンブラザー15世

「われの方針に従わない

者達全てだろう!」


王妃

「しかし…

それでは…

民主主義…

法治国家…


全て、我らが偉大なる

ご先祖様が作り出した

制度です。


勇者達に言われて

城の禁書庫から、

始祖の日記を発見しました。


旧地球 地球魔導怪獣大戦前に

国を治めた、我らの始祖は

民主主義、法治国家を

確かに提唱しておりした。


陛下!

まさか始祖様まで

斬るつもりで勇者召喚なんて

したのですか?


それも勇者召喚は、

基本禁忌になります。


国王の強制廃位に繋がります!


どうするつもりですか!」


リーマンブラザー15世

「なんとか、王政を継続出来る

方法を探すのだ!


わかったな!

それと、例の二人は呼び戻せ!


オイ!王太子候補!

出てこい!

貴様ら、不出来な息子・娘ばかりで

嘆かわしいが、チャンスを

与えてやろう!


二組に分ける!

片方は、他の王政継続方法を模索!


片方は、実に簡単だ!

勇者達を、連れて帰ってこい!


これは、命令だ!」





























 

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