第599話 ゼーロ

 崩れていく、サーギー・ワールド!


 用!達は、

 

 歌う大聖女を支える者たちを

 騙そうとして、騙せていない

 大公爵に、乗り移った

 ゼーロを見ていた。


 ゼーロが、虐殺しようと動いたら、

 地獄戦隊や、天界特戦隊や、

 用!自身も突入する事になっていた。


 しかし、大公爵(ゼーロ)に、

 惑わされることなく、

 彼女・彼らは、やりきった。



 で?

 保護された、サーギー・ワールドの

 生命達は選択肢を持ったが、

 ゼーロは、どこに行った?





 太平洋上の

 新・デストピア大陸の上に

 ポッカリと、空間の穴が空いた!


 ポンッ!


 と、出てきて新・デストピア大陸に

 叩きつけられた存在があった。


 ゼーロだ!


 サーギー・ワールドが壊れて

 天界の祝福の膜が張られる前に、

 分身(大公爵)を捨てて、

 緊急離脱したのだ!


 ゼーロ

「危なかった!

 あの、大聖女!

 正気だったのか?


 クソ!あの世界に

 ラリる薬なんて、

 持ち込ませず、

 世界のルールとして禁止して

 導入してないから

 ラリるはずはなかったのに!」


 

 どうも、ゼーロにとって、

 自分の快楽のネタ以外の

 普通の事をしようとする者は

 全員ラリっているらしい。


 

 ゼーロ

 「クソクソクソクソクソクソクソ!」


 だが、その悪態に答える者は

 太平洋外道軍基地には、

 一人もいたなかった。


 デューーーーーーーン!

 デゥーーーーーーン!


 基地では、

 高電圧の電子コンデンサーが停止して、

 超高圧電圧が急速に下っていく

 音が、次々と起こっていた。


 無茶苦茶な、使い方をして

 メンテナンスが停止してから

 機械が故障したのだ。


 そして、外道軍基地が、沈黙する。


 ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


 甲高く鳴り響く非常事態を知らせる

 警報音!



 「非常事態を感知しました!

 解除コードを入力して、

 基地を正常化をすぐにしないと

 自爆装置が作動します!」




ゼーロ

「うるさいな〜

 高度なコンピューターなら

 自分で補修しろよなぁ。


 あの(邪辣人)達も、

 使えなかった野郎ばかりだった!


 全く、足を引っ張りやがって!


 オレ以外、このゼーロ体を

 構成する奴らは、 

 沈黙しやがった!

 

 地雷女の正体には、ビックリしたが、


 お前たちが、地雷女のマネしても

 地雷女になれないぞ!


 ハァ〜


 アレ?

 自爆装置?


 そうだ!


 自爆に巻き込まれて

 消えた事にするか!」



 降りしきる、滝のような

 雨の中、


 ゼーロは、つぶやいた。


 まだ逃げる気だ。


 バリン!

 バリン!

 バリン!

 バリン!

 バリン!


 新デストピア大陸の外道兵達の

 外部演算コアなる

 ガラスコアが割れていく。


 それが、意味すること。


 外道兵達が地獄行きになったのだ。


 時間が無い。


 どこかの大統領を乗っ取ったとしても


 バレる可能性が高い。


 大統領や、首相の側近とかを

 乗っ取るか?


 何人か候補を出して、

 絞り込む。

 自爆装置稼働の後、

 すぐに気配遮断して、移動する。


 そして、とある側近を襲い

 乗っ取る計画をたてた。

 

 

 ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


 自爆装置作動だ!










 パカ!


 中央の無建築区間の

 床が、上に開く!


 

 そこから出てきたのは、

 爆弾の設置されていた窪みと、

 空の爆弾設置装置。


 そして、

 紙!


 「全て捜査済み。」


 ムカ#!

 ムカ#!

 ムカ#!

 ムカ#!

 ムカ#!

 ムカ#! 


 ゼーロ

「クソがーーーーーーーーーーーー!」


 手を外道軍基地に振る!



 外道軍基地が白く光り

 灰となって

 風に飛ばされて行った。





 外道軍基地に張られた結界が

 無くなり

 上空気圧0地帯が無くなり

 大気圧が押し寄せる


 ゼーロ

 「クソがーーーーーー!」


 新、デストピア大陸も、

 白い灰となって消えた。


 そして、

 周辺は、竜巻が発生して

 滝のような雨が降り、

 大波が発生する 

 デスフィールドとなった。


 ゼーロ

 「え?」


 ゼーロは、異変を感じる。


 管理者体(からだ)が動かない


 ビシ!


 ビシ!


 ビシビシビシビシビシビシ!


 ビシ!


 ゼーロを構成する者達との

 接着面から

 ヒビが入りだす!


 その時、ゼーロ達の

 喋ろうとしても、

 喋れない状態が

 頭に伝わる!


 そして、

 フロント皇女の魂の話とか…



 そして、地雷女が言ったこと…


 元天才プログラマーであり、

 このゼーロ体を設計した

 元管理者バルーの音の無い

 大爆発!


 

 それを、思い出していた。


 ゼーロ

 「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


 ゼーロに、

 ものすごい雨が叩きつけられ

 ボロボロと、

 ゼーロを構成する者達が

 崩れて、

 落下していき、 

 海に入る前に

 白い霧となって消えてゆく。


 そして、

 ゼーロは、

 白い霧となって

 消えた。


 用!は、

 ハワイ諸島からそれを見ていた。


 地獄戦隊や、天界特戦隊によって

 

 ゼーロのかけらは、

 全て回収され、

 行くべき所に行く。



 用!は、ため息を吐いて、

 後ろに待つ

 トロイ達と共に

 ハワイ州知事に挨拶して

 テンアトミックランドに、

 帰った。



 「あー疲れた〜!」

 そんな事を言って、

 帰って来たのは、

 第2地獄戦隊(ロックン・サーカス)

 同毛(ヘル・ピエロ)さん。


 彼だけ、

 少し違う役割をしてもらっていた。


 サーギー・ワールドの後始末での

 ある英雄(用の友達)の

 地球帰還の相談担当管理者である。


 同毛(ヘル・ピエロ)

「彼、なんとかしようと、

 異世界魔王に殺された勇者達を

 布でくるんで氷漬けにしていたよ。

 

 あの勇者達は、素行が悪すぎるから

 他の世界で

 少しキツイ勉強をしてから

 地球帰還と決まりました。


 魔王にされた元勇者の方々は、

 自ら今の時間の地球対応の為に

 勉強を希望しました。」


 用!

「呪術を使って捻じ曲げ

 他人の血をすすった

 本当の力をつけなかった

 者達の果てが

 あの結果だからな〜


 自分を積み重ねて

 自分を作らないと!

 自分に他人積み重ねても

 崩れるだけだな。」


 そう言って、

 帰ってくる者達の分の食事を

 皆で調理し始めた、用!達であった。




□□□□□□□

次回、

「大第1部」終了となります。


続編などは、

調整中なのではっきりとは言えません。


別作品として、発表するかもしれませんが、


ここまで読んでいただいて

ありがとうございます。

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