第571話 付録話その2  戦艦クソデスの勇姿


 時は遡る。


 戦艦クソデスは緊急離陸したあと、艦内は騒然としていた!


 南極大陸基地から、仲間の生体反応があったからだ!


 どういう事だ!


 太平洋基地に連絡を入れる!


 分身様は、なんとか転移出来た!

 

 しかし、あとは狂った戦闘ロボしか来なかったという!


 南極基地から、通信が来た!


 やっぱり、転移失敗らしい!


 すぐに引き返そう!


艦長ヤッテラ・レ・ネー

「方向転換!


クソ! レーダー照射だと!」


場所は、オーストラリア大陸近く!



そして、前艦長の魔導生体装甲の自動SOSコールが発信されていた!


艦長ヤッテラ・レ・ネー

「艦首!クソデース砲発射!」


最大攻撃を、洋上の黒い戦艦(へル・ファイヤー)に撃ち込んだ!



ドーン!


白きキノコ雲が、立った!



だが、相手は無傷だった…


そして、その戦艦は…


ゆっくりと浮上してきた。


艦長ヤッテラ・レ・ネー

「浮上出来たのかよ!


これまで、俺達は手加減されていたのかよ」


そして、南極基地の司令官に


(今から、囮になって東に進む!


手薄になるだろう、西方面から地力で脱出してくれ!


恐らく本艦はもう…)



本艦はもう…


ここまで、ヤッテラ・レ・ネーが言った時、

ヤッテラ・レ・ネーの目の前が、真っ白になった。



 そして、今度は真っ黒になった。





 海上保安庁の出張船である、警備船[梅]は、この場面を見ていた!



戦艦クソデスが、白いビームのようなものに包まれて、黒い穴に黒い戦艦に引きずられて、突入している場面を見ていた!



 船内の職員は、気が狂いそうなほどの恐怖を感じる黒い穴からすぐに逃げ出したかったが、身体が固くなって、動けなかった。



 なお、この録画された映像は、シドニー会議で公開され、そして焼却された。


 誰もが言う。


「俺は、何も見ていない。」


「私は、何も見ていませんでした。」






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