第537話 外道諸国連合、内紛勃発(その1)

 

 やはり…起こってしまった…


 太平洋に浮かぶ外道諸国連合基地で、遂に食料の取り合いが火種となって内紛が起こっていた。


 それは…それは醜い争いになりました。


 まず、アレルギー反応が起こらない物を探すと…  


 ほとんどの食品が駄目でした。


 なので、まずデストピア世界のクリスタルコア管理職達に、しっかりしろ!と通信を打つが…


 返信が来ない!


 そこで、直接電話をかけるが出ない!


 腹が立ったので…


 しかし、ここで通信部門がおかしな事を言い出した!


「将軍!おかしいですよこれ!


通話電波のコール返信が…


デストピア世界からでなくて、この地球世界からです!


 えーと、つまり!今かけている電話番号の端末が、この世界にあるっていう、あり得ない事が起こっているのです!」



ゲルーゲス将軍

「エ……………?


あいつら…デストピア世界にいるはずだよな?」


ゲルーゲセ大佐

「兄貴!逆探知してどこに端末があるか、探そうぜ!」



食堂でした!


そう!



兵士どころか、戦艦に無断で入って地球に来ていたのである。


しかも、全員……



つまり…


それだけ、食料がなくなるというわけ…



そして……自分達の改造した魂の演算処理を手伝うクリスタル・コアのメンテナンスをする者がいない…



外道王達は、キレた!


今すぐムチで打って、研究者達を送り返して、このシステムの不具合を直させるように命令したが…



「将軍!大変です!ワープホールが…起動しません! 他の緊急のモノも起動できないです!」



 「将軍!ワープホールが起動しないので、探索船を出しましたが…

 

 その……デストピア世界が…見えないのです。」



 そして、何度も探索船が行った結界…



ゲルーゲス将軍

「陛下! デストピア世界の自爆装置を起動しましたね!」


 誰もが責任を持ちたくないので、王達が破壊したことにした。


 デストピア世界が、無くなっていたのだ!



 はじめ、3人の王達がケンカを始めたが…


 原因がわからず…



 だけど…王達も責任を取りたくなくて…


 ゼーロが、消した事になった…



 ゲルーゲス将軍

「大丈夫か? 将軍会議でオレが陛下に聞くことになったけど…


 嫌だよ〜


 何故…オレが聞かないといけないのだよ…。



 


 陛下!


 クリスタル・コアの行方を探さないといけません!


 許可を願います。」




ブリンド王

「コアを…見つける当てが…


なるほど…


まだ、私達の身体ブーストの外部演算が止まっていないから、どこかにあるのか!


探せ!


それと、命令違反して戦艦に乗り込んだ奴らの動機が食料だったな。


マルダス世界に、送り込む予定を早めろ!


日本のクーデターしか、まだ成功していない。


南極大陸包囲網を、崩すのは武力行使だけでは、ホロン・バボン連合軍の妨害一辺倒作戦を破る事が出来ないのだ…


臨時総理大臣を、シドニーに送り込む。


魅了を使っての攻撃になるから、その間日本のマスコミ業界ヅテにかけた魅了の効果が薄くなる。


万が一の事があるから、日本の食料加工工場確保と隠れ里の復興をしろ!」





こうして、日本に外道諸国連合達が入り込んで来てしまった!


しかし、それは物価を高騰させてしまい…


スーパーには、食品が無くなり…


もちろん、王達には食料なんてあまり来なかった!



そこへ…


王達に、接触しようとする者たちがいた…


 光の精霊・妖精達である。


 もともと、賭博でニセ勇者製造での協力関係にあったから、すぐに光の精霊王と外道王達が連絡を取ることになったのである。


 このことが、後で混乱を生むとは知っていても、傲慢な思考の為に無視されて生み出される悲劇?喜劇?の火種となるのである。










 それを観察している者たちがいた。


火星軌道上にいる用達である。


用!

「お久しぶり!光の精霊王よ!


 やはり、裏で動いていたか!


 と、言うことはフロントにも動きがあるかな?


 どうするか?」


AI

「望遠鏡が、こんなに役に立つとは…」



ヨッピー

「火星の中から、基地が発見されたよ!


クラゲの足が長いやつのロボットがあった。」



用!

「なんだってーーーーーー!


え!あれって、創作ではなくて…」


ヨッピー

「恐らくだけど、精霊達だけではないと思う。


誰かが作った物だけど〜、作り方が荒いよね。


だけど、この作り方…見覚えがあるのだけど…。」




用!

「プログラムは?


あー!ヘルムーンの技術主任が作ったみたいだな。


フロントが作らせたのか?


よし!利用しよう!!」



AI

「利用ですか?」



その後…NASAや、各国の宇宙機関が大騒ぎをする事が起こった!


 普通、地球の大気のせいでぼんやりとしか、他の惑星の地表なんて見えないのだが…




何故か、火星の地表が物凄く鮮明に、小石一つ一つが見えるようになって、とんでもないものが観測されたのだ!








オーストラリア…


シドニー



フロント皇女

「なにこれ?」


フロントは今、ある動画を見ていた。


もう、動画サイト・ヨーチューブに出ている動画でもある。


アメリカ外交員

「今、火星で観測されているものです。


我が国でも、こんなものを観測するのは、初めてです。」



大きなクラゲが直立して、火星の荒野でフラダンスを踊っていたのである!






 それを、じっと見る3王女…


 フロントもよく見るが、わけがわからなかった。


 メルード(元聖カルッティ第3王女)

「この踊りは、この地球の地域の踊りですか?


ひょっとしたから、その地域に火山がありませんか?」



アメリカ外交員

「うちの国の、ハワイ州での地元の踊りです。


火山も、あります。」


プルト(元聖カルッティ第2王女)

「なるほど… ハワイ? どこですか?」


地図で確認する。


 

ハーノ(元聖カルッティ第1王女)

「決まりだね!


外道達の次の狙いはここだ!


ひょっとして、ここの火山の溶岩は、他の地域に比べても流れやすいタイプなのでは?」



アメリカ外交員 

「はい!全くそのとおりです!


よくご存知で!


一体どういう事なのか、教えていただけると…」



メルード(元聖カルッティ第3王女)

「今、前にいる方、フロント皇女がかつてこの地球で治めていた国に、このタイプの火山が2つあったのよ。


 そして、この溶岩を燃料にする《怪獣》と呼ばれる兵器を開発した外道諸国連合とフロント皇女の国は、戦争をした!


 そういえばわかる?


 次狙われるのは!ハワイ!」



ハーノ(元聖カルッティ第1王女)

「そして、ここを占領されると…


不味いよね!


敗色が濃くなると言うこと。」



プルト(元聖カルッティ第2王女)

「誰が、ここを守るかで、この戦いの流れが変わる。」



フロント皇女

「(まずい!地球は復興出来るが、精霊・妖精界が吹き飛ばされたら、私はただの魔法使い…


 とてもヨー達が相手にするどころか…


 すぐに殺される。


 この3王女を説得して、ヨーを説き伏せないととても、精霊・妖精界は助からない。


 今、逃すわけにはいかない!)」



 このとき…フロント皇女は、間違った選択をしてしまった…。


 そして、それを見ていた3王女はため息をつき、ホロン国王は用が言っいた事の意味がやっとわかって来て、本当の恐怖を知りつつあった。


 それは、バボン先王…達もであった。









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