第513話 そういえば?いたな!(その4)

  デスムーンにて…


 ここに…最後まで抵抗した、王太子だった肉塊が強制再生しようとしていた。


 だが…


 ドーーーーーーン!


 また、ヘルムーンに衝突した!


 そして…その反動で、デスムーンがマルダス世界の方向に落下方向を変えた!


 ヘルムーンは、デストピア大陸に向かって落下を、加速し始める。


 


 ヘルムーンは、元々真円に作られてなかったのと、数々の事故などで歪な形になるなっていたが…


 デストピアの重力に引きずられ…


 グシャ!


 グシャ!


 グシャ!


 玉状から、しぼんだ梅干し変形していき…


 そして、アメリカンフットボールのボール状になり…


 大きな槍となって、デストピア大陸へと向かっていった。



 ブゥーーーーーーーン!


 大気を押す音と、大気との摩擦での発熱音がデストピア大陸に響く!


 ヘルムーンだった物体が、大気摩擦の熱で赤く発光し始める。


 



 

 それを、見た3人の王達は…冷や汗をかきながら出撃の用意を急がせる。


 そこに、行方不明だった王達が、やって来た。


 いや…違う!


 空から降ってきたのだ!


 本人達をヒールで回復させて、いろいろ聞くが行方不明になる前の記憶が無い!


 封印されているのだろう!


 だが、解除が出来ない!


 なんて封印なんだ!


 「「「クソ!」」」


3人の、王達は二人の王達をここまで、叩きのめした存在の正体が物凄く気になった。


 だが、それは用達が仕掛けた、マルダス世界に侵攻するのを遅らせるための罠であった。


 その、二人の王はクローン体であった。


 そして記憶は、物理的に用達と会う前までしか転写していない。


 だから、記憶封印なんてしていなかった。


 見事、罠にハマった王達は、シャングラー国にパイン街からの決戦兵器の受け渡しと、その訓練の時間を、与えてしまった。



 ヘルムーン衝突まであと30分!


 急加速を始めたヘルムーン!


 慌てて、王達はクローン体のニセ王二人にも《アレ》に搭乗させて、慌てて異空間を発生させて出撃していった!



 


 その頃…


 用達は?


AI

「大変ですーーーーーー!

あと25分でヘルムーンが、あのニセ火口の発射口に墜落します!」


用!

「フラグ回収来たーーーーーー!」


ヨッピー

「あの二人は…いや…ゼーロの中に誰の分身がいるかわかったな!」


AI

「え?フラグの担当者とかいたのですか?」


ヨッピー

「そっちじゃなくて、やらかした事の処理担当?」


用!

「やっぱり、やつか!確か第4特殊調査室にいるはずのやつだよな。」






□□□□□□□□□□□□□□□□□


その頃…天界では…



第4特殊調査室の部屋で取っ組みあいが起こっていた!


 

「クソーーーーーー!室長!ゼーロ計画は、成功するって言っていたじゃないですか!」


「どうしてくれるんだ!室長!」


「知らんな!なんだ?ゼーロ計画?聞いたこともない事を、私に言わないでくれたまえ!」


「大変です!精霊王から、地球で外道滅殺拳当主ヨーを探知出来なかったと!


 デストピア大陸にまだいる可能性があります!」


「う…ゲホッ!  大変だ!ゼーロに組み込んだ分身が、謎の液体のせいで動けなくなって来ている!


 お前らも力を出せ!」


「室長!逃げるな!捕まえろ!」


「お前ら!オレの昇進を邪魔するな!」


「大変だ!監察が来たぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


「室長!貴様!」


「フン!かくなる上は、奥義!分身身代わりの術!」


「クソ!室長のやつ、ゼーロ内の分身と本体と入れ替わりやがった!」


「囲まれたぞ!」


「俺たちも、逃げるしかないか……」


「早くしろ!来たぞーーーーーー!」


「なんでこうなったんだよ!俺はなんとか地球魔導怪獣大戦の清算をするためにゼーロ計画に参加させられたのに、これでは生産どころか逆だよ!」


「室長と、精霊王・妖精王達に責任を取らせないか?」


「分身入れ替えしたら、意識を奪われているふりして、奴らの…いや…この計画の本当の黒幕を探すぞ!」


「やろう!」


「クソ!さんざん利用しやがって!許さん!」




監察官役

「しまった!全員、分身・本体交換しやがった!」


そこには、(地雷女)に徹底的に復讐され、干からびた第4特殊調査室の部隊員達の分身達が、床に倒れていたのだった。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


監察官役

「すみません。分身入れ替えの術で逃亡されました。」


監察官上役

「あーーーーーー!心配するな!見てみろ!


ゼーロ?ヨーさんの罠に、絶賛ハマり中だ!


ジワジワ来るぞ〜!それにヘルムーンが来たな!」



画面に、ゼーロと1号がハマった罠の上に巨大槍となった灼熱のヘルムーンが落ちた!



ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!



監察官上役

「まずは、ヨーさんにフルボッコにされて送られて来たやつから取り調べていこう!」


監察官役

「ハ!」






用達は?


用!

「うん?衝撃波が、あまり来ないな?


アレ?ゼーロの気配が濃くなったな!」


ヨッピー

「まさか?奴ら本体と入れ替わった?」


AI

「天界から緊急メールです!監察室からです!


第4特殊調査室が逃げた!


手段は、何でもOK!


やってくれ!


別の部署のところからのメールです!


ゆみさん合格!


女子高生組の彼女達の試験は合格!


3王女については、相談乗って欲しい。


と、書かれてます。」


ヨッピー

「逃げたって…マジか…! 」


用!

「まず、出方を見よう!


さて、うん?そうか!ヨッピー!休んでくれ!


ガラスは、いいから休んでくれ!


それで、堅固突貫モードの結界を展開して拉致された者達をまず確保しよう!」


ヨッピー

「うん!そうしよう!だけど、このクリスタル演算コアって王達のものだよね?


どうするの?」


AI

「そこの、窓ガラスを演算コア替わりに使いますか?」


ヨッピー

「窓ガラスに…?主ならプログラム打ち込めるだろうけど…


 僕には、難しい。」


用!

「俺でも…いや…おやっさんならできるかもな!


まぁいい、秋葉原で買った中古のゲーム機に繋ごう!


RPGゲームを、入れておいたらいいだろう!」


ヨッピー

「なにコレ?


毛虫クエスト?


大腸菌サーガ?


豪雨ファンタジー?


なにコレ?パクリソフト?」



用!

「いや…れっきとした…正規販売されたソフトだ!


 この3つは、発売後32年間クリアしたものがいなかったらしい。


 開発者会社とプログラマー達は、大ヒットしなかった事にキレて、ゲーム雑誌のインタビューに対しても、30年以上沈黙を貫いた。


 つい最近、ゲーム好きの有志がプログラムを解析してやっと攻略の仕方が解明された、極難ソフトだ!


 コレを、王達に組み込んでやろう!


 散々オレたちをもて遊びやがって!


 せいぜい、激むずRPGでも解いてもらおうか!」


ヨッピー

「あ!1号が、ゼーロとケンカ始めたな!」


AI

「これが、確認しておいた配線図です!」


用!

「ありがとう!では、接続完了!交換交換!


では、移動しよう!」


ヨッピー

「移動移動!」

AI

「ハイ!」




□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


やらかした事の処理担当は、誰だ!


ハイ!第4特殊調査室の室長さんです!


フラグ回収するのは誰だ!


恐らく室長さんです?





 


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