第497話 そういえば?いたな!(その2)

  マルダス世界…

 

 ブリードル帝国の北の辺境地方…


 そこには、逃げ出した皇子達が隠れ住んでいたのだが…


 そう!最近出番がなかっただけで、死んだとか消えたわけではなかった。


 そこには、つい最近流れ着いた者がいた。


 前皇帝である。


 こいつは、わざと逃されたとは、全く思っておらず自身の才能と自力で逃げだせたとまだ、思っていた。


 しかし、いっしょに逃げた側近は、ここまで来ると流石に気がついていた。


 逃げる道中、全く手配書がない。


 きっかり、2日立つと賞金首のポスターが張り出される。


 泥棒しても、何故か追手が来ない。


 宿のランクに対して、あまりにも宿賃が安すぎる。


 警備兵が、前皇帝に気がついたら隠れる。


 冒険者ギルドの受付嬢の目が泳いでいる。


 


 おかしすぎる。


 泳がされている。


 流石にバカな側近でも気がついた。



 


 前皇帝に言うが


「俺様の高貴なるオーラが、そうさせるのだ!」


なんて言う始末。



 そして、ついに避難場所まで来た。


 フロン皇女と、ブリザード公国に行った第一王妃以外、全て揃っていた。



 一部の皇子達は、これで臨時政府を立ち上げて抗戦しようと騒ぎ出すが…


 他の8割は、消極的であった。



 まず、海賊王フロン皇女無しで、今の自分達の体制の維持は、不可能。


 そして、フロン皇女側近ではないが、物資補給部隊にスパイを潜らせていたので、最近フロン皇女が、前世の記憶が蘇っただけでなく、物凄くパワーアップして、3人の協力者共と、あの巨大リバイアサンを討伐した情報が入っていた。



 そして、大問題はフロン皇女の前世である!


 そして、今の皇帝の前世もかなり問題だ!


 まず、フロン皇女の前世は、ブリードル帝国の基礎である、大ブリードル聖帝国の初代皇帝陛下であった。


 確か、遠い世界(グロブ)(今の地球)から移民したときの建国であったらしい。


 フロン皇女の前世は、悲劇の恋らしく独身だったと伝えられている。


 そして、自分の弟の子供に跡を継がせて、若くして身体を冷凍させて城の奥深くに安置させたらしい。


 その物語は、皇帝に任命される式典や、建国祭や重要な式典で、必ずオペラとして、上映される帝国内では、誰もが知る物語であった。


それは、今の皇帝の前世の残した子供が、後にブリードル帝国の皇帝になっている事の証明でもあった。




 しかも、力も前世の頃に近づいていっている?つまり、回復していっているらしい。



 では、前の皇帝のこの現状に対する態度は?


 最悪である。


 全く、自分のやらかした事を反省していない。


 隠れ拠点内では、前皇帝の態度を見て絶望に染まっていた。


 そこにフロン皇女が、ブリードル帝国内部に入ろうとしていると、新聞に載る!


 なんと!1面の大写真では、今の皇帝が膝をついていた!


 そして、前世の事も公開された!


 フロン皇女の側にいた三人は、あの聖カルッティ王国の鋼の元王女達であり、彼女達も前世の記憶を蘇らせたものだという。


 フロン皇女が、大邪神政府宛に何かとんでもない荷物を送ったらしい。


 だが、そのことで国境の緊張が無くなり、平和条約の講話が、始まったらしい。


 その返礼だろうか?


 今流行りの疫病にかなり効く薬が、無料で送られて来ていて、帝国では無料配布と治療院での無料治療を始めた。


 なんと、ホロン王国にも治療薬を輸送するのに関税をかけず、騎士の護衛をつけて運ばせているらしい。


 かつてのフロン皇女を知る者達は、ライブ放送など見るまでは、信じる事が出来なかった。


 


 そして、隠れ拠点の者達は気づく…


 かなり前に、この場所がバレていたが、現皇帝に観察するだけで放置されていた事を…


 なぜわかったか…


 酒に酔った、隣の村の宿の主人が喋ったから…


 

 そして、フロン皇女いや…フロント初代皇帝から、密書が来た。


 挽回のチャンスをくれるらしい。


 どうも、今の皇帝は自分の弟(前皇帝)が、自分のしたことを謝れば、話を聞くつもりで牢の扉を開いたらしいが、反省すらしていない。


 フロンの提案で、前皇帝の子供皆にチャンスをくれるらしい。


 粋がっている、前皇太子と第3皇子に、提案するが拒否したので、とりあえず罠の可能性も、あるから様子を、見に行くという名目でフロン皇女のもとに、大移動した。


 隠れ拠点に残ったのは…


 前皇帝と前元皇太子と元第3皇子だけだった。


 メイドすらいない。


 食料は、当分の間のものは置いていった。





 

  そして、フロン…いや…フロント皇女とのブリードル帝国の新政治が始まった。


(フロン・フロント皇女視点です。)


 目下の目標は、どうやってヨウいや、ヨーに安全に近づくか?


 そして、これまでやらかした事の復旧作業をするのか?


 かなり、難しい。


 



 実は…


 例え、生まれ変わって記憶が無くても、


 前世でやらかした事の罪は償わなければらならないのである。


 知らないから無罪とは、実はならない。


 では、なぜ記憶がなくなる?


 文明に対応できないから。とか、1からやり直せ!とか、いろいろあるらしい。



 最大の理由と思われるのは、


 1からやり直すどころか、前世の記憶があると、その当時の理屈を振りかざして、


 やり直すどころか、


 ラリなおす可能性が高くなるから!


 とも言われている。





 大邪神側と、ジャングラー国、ブリードル帝国は、そのことで会談していたが、


 大邪神から、地球の南極大陸戦の事を聞く。


 会談の結果、ブリザード公国の女王にも助力を願い、パイン街の代理管理者に外道諸国連合軍に抗戦する地球側に援軍を送る事の許可を申請した。



 天界も、外道諸国連合の250万の軍の派遣と第3第4第5の軍派遣予定に怒り心頭であり、罪を償わせてくれとの、嘆願を条件付きで認める事になり、地球各国にそれぞれのルートで異世界援軍派遣を知らせる。




 フロント皇女(フロン)とジャングラー四天王二人と、大邪神の分身を筆頭に、500万の軍が、大邪神号と、各国の軍艦に、パイン街からの派遣された方舟と箱舟に空母ヨーデル号に乗り、地球へと、出発した。


 ちなみに、大邪神の本体は、邪気が抜けた時点で復活してました。


 ジャングラーの中央神殿の地下で、封印の生贄となったジャングラーの元大臣や将軍達と、話こんでいたらしい。


 大邪神?の本体復活で、分身体に余裕が出来たみたい。



 

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 そして、その事をデストピアの用達にも連絡が行った。



 用?

「南極戦争か… ハァ… フロントが復活…


淑女になっていた? ホントか?


他の元王女三人が、オレを探してる?


あったまイテー!


この騒ぎが終わったら、変装して隠れるしかないじゃないか!」


 ヨッピー 

「フフフフフフフ、まぁなんとかしようとしているのは、評価しないと。


 アレ?やっと、こちらも動き出したね!」


AI

「ですね! では、拉致被害勇者達がどこに行ったのか、案内してもらいましょう!」





さて、これからどうなるのか…


どうなってしまうのか…


次回!


題が「出遅れたバカの喚き!」の予定なのですが…


やめようかな…


 どうしよう?

 


 

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