第404話 メルーダ鉱山跡ダンジョン決戦前

 その頃、メルーダ鉱山跡ダンジョン


最奥の底では…


大邪神分身D

「ク〜! なかなかしぶとい!


おい!分身B!分身C!手伝え!」


 しかし、返答が無い!


 何が起こっているのか?



 実は、元宰相ゴブリンキングは、


大きな大きな失敗をしていた。



(宰相不倫相手の会)の奴らを、


片っ端から、ダンジョンに引き込んで、


ゴブリン化させる。


 そして、ゴブリン軍を増やす計画


なのだったが…


 

 もともとのダンジョンコアが、


初級であった。


 しかもOSが大邪神が封印される前の


かなり古いものだったのだ。



 すぐにリソース(エネルギー)不足


に陥った。


 ゴブリンキングは、大邪神に


エネルギーを融通するように頼んだが…


大邪神側は、ゴブリンキングに


エネルギーを生産させて、


貢がせる目的だったので、


分身達を派遣すると言ったのだが…


その時に、ゴブリンキングが


地中近くに、大邪神の胎動とは別に、


別のダンジョンの気配を察知した!



 そうダンジョン乗っ取りを


画策したのだが…



 それは、ゆみがメルーダ鉱山からの


鉱石を運ぶ為の坑道用ダンジョン通路


であり、途中で封鎖されていた。



 だが…ここからが誤算であった。


 大邪神分身Dが、ゴブリンキングを


乗っ取りにかかってきたのである!


 大邪神分身と精神の戦いになった。


 それだけではない!


 あの淫乱の

(宰相不倫相手の会)どころか


(不倫相手を用意する会)まで


取り込んでしまった為に、


奴ら…ゴブリンを大量に…


確かにもうすぐ十万匹に近づいたが…



ダンジョンコアのエネルギーが


不足し始めた!


そして、30層のダンジョン迷宮が、


全て崩壊してしまった…


それどころか…


ゆみが敷設した、


坑道用ダンジョンコア(S級)の


影響力がかなり強く、そちらにも


ダンジョンエネルギーが流れ出した!



そう!今このダンジョンは、


底があるだけ!


その中心にゴブリンキングがいて、


周りには、物凄い数のゴブリンがひしめく


地獄モドキになってしまった!



もはや、あるのは屋根代わりの、


空間の歪みだけ!


元宰相ゴブリンキング

「クソ!大邪神め〜!」


大邪神分身D

「しぶといですね〜


うん?なんだ?なにかが来た?」



ドッシーン!


杉谷達が、空間の歪みに衝突する。


バッリーン!


空間の壁が壊れた!


3000m近くの落下である!


杉谷

「うぇあ〜!」


グシャ!


杉谷の身体が一番下だったので、


骨が全身粉砕骨折を起こす!



そして、下敷きになった、


ゴブリンキングと、大邪神分身Dは


かなりのダメージを受ける!



杉谷の頭にスキルアナウンスが流れる。


「勇者スキル2が起動します!


自動修復開始!


速度重視モード!


ペインブレーカー停止!


激痛耐性スキル停止!


全エネルギー再生に集中!」



杉谷

「ギャオーーーーーーーーーーーー!」


杉谷の顔が痛みで歪む!


隣でも、帆山がうめき声をあげる。


ただでは済まなかったみたいだ!



エージェント則子は、気絶していた。



 ゴブリンキングは、頭の打ちどころが


悪く気絶していたが、大邪神分身Dは


もっと酷い事になっていた。


 杉谷は、正式には勇者ではない!


 だが…勇者がいないので、


勇者スキルが臨時で宿っているだけだ。


 その勇者スキルが起動している時は、


杉谷は一時的に勇者になっていた…


 その血…


 それは、根性や魂はドブ色だが…


 勇者スキルが起動すると、強制的に


聖属性になる(本人には激痛あり。)


 そして、その血をを被った形の


大邪神分身Dには、猛毒である!


大邪神分身D

「グワーーーーーー!


クソーーーーーー!


身体が溶ける!か〜ら〜だ〜が〜、


結界が、緩んでいる?


分身達!助けろ〜!」


大邪神分身達に、救難信号が発せられた!

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