第367.5話 静かな朝…騒がしい昼…報いの行方…1

   オレの名前は大代土 矢実!


 旧帝国大学出たけど、就職難で


派遣会社からの派遣で市役所で働く、


思った通りの人生設計通りいかず、


悩んでいる男さ!



今日も、交通費分を浮かすために、


5駅をロードバイクで走って職場にやって来た。



だけどね…


扉が開いてないんだよ!


守衛さんに電話しても出ない。


しかたないから、扉叩いたけど出ない!



何やってるんだよ!


もうすぐ、9時だよ!


遅刻してないのに!減給とかイヤだよ!


コラ!開けろ!




だが…気づく…誰も出勤してこない…



その時は、気が付かなかった…


電車通勤じゃなかったから…



電車…とまってた…


しかも、線路の駅と駅の途中とか…



よく見ると、車…一台も通ってない…



「あれ?」



仕方ないので、とりあえず…


派遣会社の支社に電話をかける…


「あのね〜出勤する人がいない?


バカ言ってはだめだよ。君〜!真面目に…


ガタン! ドサッ! ツーツー」



「もしもし?もしもし?」


切りやがった!


ふざけるな!


こうなったら!東京の本社に電話だよ!



「あのね~。えっ?


支社が電話にまともに対応しない?


勝手に切った?


いくら電話しても出ない?


今、確認するね?



ホントだね。


市役所も…わかりました。


現場待機してください。」



良かった…減給だけは免れそうだ。


ついでにあのふざけた担当も、


南極に転勤させて欲しい!


だけど、今日おかしな夢見たよな〜




すっげー炎が出てる、所で


大きな骸骨が、裁判受けてるなんて…




500年以上前の事か〜


嫌にリアルだったよな〜



ひでーよな! 村の為に働いて、


利用するだけして…


人の所業じゃねーな…


あの骸骨は、そんな悪い事やってなくて、


意識乗っ取られて、


やらさせていたことだから、


保護観察か〜


それにしても○○○村か〜


ろくでもない村だな。


どこかで聞いたような…




あれ?


オイ!ゲーグル!Wikipedia出して!



げ!○○○村って、ここの市の前身じゃん!


ハァ?映画「呪いの箱」の舞台?


え?この市って…



そこに、市役所の窓から


誰かが倒れているのが見えた。


警備員だ…


扉は開かない…


えーと119番!


あと!


あと!


慌てて、110番を打つ!




□□□□□□□□□□□



昼12時…東京…厚生労働省



「大変です!原因不明の大量吐血者が!」


「都内民間病院は、全て満床!」



「他の自治体に協力させろ!」


「それが…電話出ません…」


「大変です! とある自治体が…


全く沈黙しました!」


「大変です! 医師の中にも


原因不明吐血多数発生中!


パンデミック宣言出しますか?」



「バカヤロ〜!誰が責任取るんだよ?


え?言っみろよ!」



「うるさいボケ! これだけの事が起こって、


なにも発表しなかったら、


俺達は仕事してないとみなされるぞ!」



「テメー、ボケだと!よくも言ったな!


おれ…ウ…うぅ…」




「オイ!どうした! 」


「ゲホッ!」


「吐血した!心臓が止まってる!


オイ!救急車! 心臓マッサージ!


いち!に!いち!に!」





□□□□□□□□□

内閣総理大臣邸


大戸内閣総理大臣

「昨日は、すごい夢見たな…


今日は、銭形君は特別休暇か…


用賀家のお家騒動も、


決着がつくだろうな…



なんだって? 吐血者が多数?


うーん(゜-゜)



今日の官房長官の会見を止めろ!


パンデミック宣言の用意!


疫学的な調査を入れろ!


一人でも吐血者出した所は、消毒!


あとは…


PCR受けて、もらってから


会見場に入れるようにしよう!



厚生労働省事務次官を呼んでくれ!」


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