第312話 聖ボロボーン王国の侵攻…2

 「ブラック・グルーバーブレス!」



ドーーーーーーーーーーン!



その威力は凄まじく、城の内郭の結界を


掠った分はかき消されだが、半分の威力は


世界樹(サブドラシル・ブラック)が


あった地域まで到達する。



そして、ドカーーンと世界樹跡の変な奇石を、


吹き飛ばした!




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!



邪気が突然、奇石跡の穴から噴出して、


黒き噴火が発生する!




大オババ

「ヒィーーーー!!


奴が!奴が目覚めてしまう!


早く!封印しろ!早く!」



哀れ………


もはや、城の内部には、


大オババ以外、誰もいなかった…




ブラックマルト国王率いる、


聖カルッティ王国軍も、この邪気に


身震いする!


ブラックマルト国王

「なんだ?あの邪気は?


なに?世界樹がないだと?


さっきの、ブレスで吹き飛んだかも


しれないだと!


なんてことだ!


確か、聖ボロボーン王国の国書には、


世界樹は、大邪神の封印をしているとか、


封印石が、置いてありその上に


世界樹が設置されたとか、書いてあったな…



なんてことだ!


邪気なんて……


そんな……


私は、私だけが強くなればいい!


大邪神の復活なんて望んでおらんわ!


クソ! オイ!ゴブリン!なんとかしろ!」




ブラックゴブリン・ジャイアント

「うるさい!めし!早くしろ!


砦は壊しただろ!城も壊した!


願いは、叶えた!


次は貴様の番だ!早く飯を用意しろ!


これは、命令だ!」




とてつもない殺気が放たれる。


ブラックマルト国王

「ハイ。仰せのままに。」



邪気の噴火なんて、無視して王城の外郭の


食料庫を襲う聖ボロボーン王国軍…




しかし…出てきたのは…


腐ったコッペパン…


腐ったシチュー…


腐った野菜…


それしか出てこなかった…



全て、内乱軍に消費されたあとであった。



ここにきて、ブラックマルト国王は


聖カルッティ王国の異変を認識する。



あの女王がいない…


あのクソ真面目な3王女がいない…



オババが封印?


大オババが新女王?


捕らえた王都民から断片的な情報が入る。



後ろでは、ゴブリンの大きな目が光る!



ブルルッと、震えたブラックマルト国王は、


まず食料調達の為に、商店から


食料を貢がせる。


言うことを聞かなかったら、死刑!



やっと、ゴブリンが食べだして殺気が


収まる…



その間に、宰相の妻(マルト国王の不倫相手)


を呼び出すが、反応が無い。



なんでも、不倫がバレて


宰相が激おこの戦闘状態でボコボコに、


叩きのめしていたのが、ダイジェストで


魔導ニュース番組に流れていたらしい…




ブラックマルト国王

「俺等が、黒い棺のせいで、


もがいていた間に、そんな事があったとは…」



宰相の屋敷に自ら足を運んで、


家の柱に縛り付けられ、


ボコボコに叩かれて顔が変形しており、


額には、淫邪の罪人の刻印を打たれた、


元宰相の妻がいた。





情報が集まってくるに従って、


女王は、辞任して旅に出た。


オババは、邪神の封印と今はなっている。


大オババは城の内郭にいるが、


結界で入れない。


そして玉座に封じられているらしい。



3王女は、海賊団に入団した…




そんな、内乱状態の聖カルッティ王国に、


侵攻してしまったブラックマルト国王…




侵攻する…占領する…


統治する…だが!統治する以上、


その地域を傀儡なり統治する以上…


責任がのしかかってくる事をやっと認識する…



聖カルッティ王国の占領…傀儡化…


それは…大邪神の封印…世界樹の管理…


そんな責任がやってくる!



大邪神の封印?


あんな邪気が噴出しているのに、できるか!



世界樹の管理?


世界樹を吹き飛ばしたのではなく、


封印石を破壊してしまっただけだが、


再封印なんて、欲の権化のブラック民と


なった聖ボロボーン王国民には無理!


世界樹の探索?


無理!


無理!


無理!



「とんでもないものを背負いこんでしまった!」



ブラックマルト国王は、気がついたら…


叫んでいた。



そして、嫌な情報は入ってくる…


ブラック側近A

「国王陛下、聖カルッティ王国の


王都内食料が、全てゴブリンの腹の中に


入りました。明日の食料がありません。」



ハァ?( ´△`)


キレそうになる…


ブラックになったのに…


パワーアップしたのに…


不幸は、何倍にもなって…


まるでこれまでの報いの利息のように…



降り注いできた…



ブラックマルト国王

「逃げるか…」



前代未聞の侵攻成功して逃げると言う、


事をその夜、実行したのであった。

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