第120話 聖カルッティ王国の過去



 

 パイン街 用の屋敷


ミイナ・ヴァーミリオン

「ふふっ。用様、なんでもないですよ。

 封印した昔の事をやっと思い出せただけですから。」


ドリズ

「それにしては、意味深な事を言っていたな。」


ゆみ

「ええ。」


ミイナ

「こんな時ですから、言いますね。

 用様やゆみさんは地球の日本と言う国から来たのですよね。」


ゆみ

「はい。」


「まさか…」


ミイナ

「まず、私の姿を見て下さい。」


 ミイナが光った後、緑の髪の毛が金髪になり、浅黒い皮膚が、白に近い肌色になって、耳が少し尖った姿になった。


ゆみ

「エルフ?」


ドリズ

「え?

 エルフってなんだ?

 そういえば、タツヤのヤツエルフの美女が~なんていつも言っていたけど。」


「まさか、ロードス島出身?」


ミイナ

「やはり、知っていましたか。

 ロードス島って言うのはよく知らないですが。」



「うん、おとぎ話とか、神話の世界の話としてよく出てくるんだ。

 そういえばミレイさんも… なぜ気が付かなかった…」


ミイナ

「やはり、姉の幻術は用様には効いてなかったのですね。

 そのこともこれから話す事に関係します。」


 用は、自分の部屋に入ると、自作の地球儀を持って来た。


ミイナ

「やはり、そうでしたか。

 私達が、住んでた時代はグラブとか、あーすとか言ってました。」


ゆみ

「ミイナさん、地球人だったの!」


ミイナ

「そうなりますね。

 この地中海?ですか、ここに昔大きな島があって、今のギリシアですか?こことほとんど陸続きだったのですよ。        

 ここらへんにいました。」


「って事は、ミノタウロスとかいたの?」


ドリズ

「ミノタウロスだって!アイツら聖カルッティの近衛無敵部隊のことか!」


ミイナ

「はい、そのとおりです。」


ゆみ

「ほんとうにいたんだ。」


「まさか!

 (?)に拉致されて…」


ミイナ

「いえ、そうではなくて、物凄く省いて言いますが、昔の地球ですか…私達エルフや恐竜に人もいたのですけど、今は、他の原因は言えませんが管理者達のシステム拡張で、地球が大きく膨張する事になりました。

 隕石とかで質量を増やしていたのですけど、海底火山が噴火して地中海に軽石が漂った時から漁業が出来なくなり、食料難の時代になりました。」


「……なるほど。」


ミイナ

「各種族が食料難で、いがみ合い争いが起きて大変でした。

 あの方がいなければ、エルフは全滅したかもしれません。」


ゆみ

「?」


ミイナ

「そんな時に、天界からマルダス世界を作ったから、移民しないか?ってお誘いが来たのですよ。

 私が、15歳の時です。」


「!!」


ミイナ

「そして、恐竜族やドワーフにエルフや巨人族などと、人族の一部が移民したのです。

 これが、今あるこの世界の教会の経典・教典にある謎のパズル暗号で、書かれている歴史の答えでもあります。」


ドリズ

「?あれって、歴史が書いてあったのか!」


ミイナ

「今、エルフは神託がおかしくなった時から姿を変えています。

 そして、聖カルッティ王国は、とある者達とエルフとミノタウロスが作った国です。

 そして王国の中枢は昔の地球人達ですね。」


ドリズ

「ヘ?これって、今の聖カルッティ王国のヒミツだろ?言っていいのか?」


ミイナ

「あまり、言わなければ害は無いと、思います。」


ゆみ

「でも、なんで私が聖カルッティ王国に行った時は…」


ミイナ

「あの時、私達はある事でもう、国から離れてました。

 あなたの事を知って、この街まで来たのですが、ブラックコフィンの呪いが解除できなかった。

 ごめんなさい。」


ゆみ

「いえ、それは用様が解いてくれたので大丈夫なのですが、ミイナさんは以前の用様を知っていたのですか?」


ドリズ

「気になるね~ それとも惚れたのかな?~」


「つ、つまり、マルダス世界って地球と全く無関係ではなかったのか。」


ミイナ

「私達が移民する前に争いが、あったです。

 キノコ雲とか、さんざん上りましたよ。」


ゆみ

「世紀末?」


「なんか、恐ろしい拳法を使う人とかが、ゾウみたいな黒い馬に乗って出てきそうだな。」


ミイナ

「出てきましたよ。

 恐ろしくは、なかったですよ。

 ただ怒ると怖かったですけど(笑)」


ミイナ

「やっと争いが治まって、その方は私達が移民する時、まだやることがあるって言って地球に残ったのですよ。

 マルダス世界の管理者にならないかって誘いを断ってましたね。」


AI

「!!!」


「へー」


 ゆみとドリズが、用を見るが用はよくわからなかった。


ドリズ

「なるほど~時がたって…なるほど~」


ゆみ

「あぁ!やっぱり用様は用様でした。(後でAI様と会議です!)」


「あれ?」


 用が倒れ込む!

 3人は、慌てて介抱して、ベッドに寝かせた。

 そこに、AIが実体化してくる。


AI

「大丈夫です。前世?の記憶が表層に出てきた可能性がありますけど、体調は万全です。」


ゆみ

「痛み止めとポーション取ってきます。」


ミイナ・ドリズ

「「あの、あなたは?」」



     


 その後、自己紹介したAIさんと女性3人は、用が寝ている側で、一晩中話していたという。

 用が起きたのは、次の日の朝でした。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る