第115話 用のヒミツ基地建設



 用達は、どこに行ったのか?


 実はパイン街に戻って来ていた。


 そして、パイン街商業ギルドマスターのミイナ・ヴァーミリオンに会っていた。


ミイナ

「そうですか。

 用さんもオーク・ジャイアント狩りには、参加されるのですね。」


「そういうことになったんだけど、公爵様が寝ぼけた事を言ってくるから、公爵領のダンジョンのアンデッド達が、参戦してくる前に攻略してきた。」


ミイナ

「聞きましたよ~。

 S級ダンジョン攻略したら、あの一帯全てのダンジョンが崩壊したって!」


「ハハッ…さすがに情報が早い。

 実は会議のあと、王都の冒険者ギルドマスターからひょっとしたら冒険者ギルド総本部に連れていかれるかもしれないと言ってきたのでお断りしたのですが、向こうが言ってくるとどうしようもないとか言われて、対立するつもりはないしどうしようかと思って悩んでます。」


ミイナ

「(チャ~ンス!)ナルホドなるほど、そうだ!

 丁度いい機会だから、用さんに聞くけど魔導ギルドとか、鍛冶ギルドとか、知ってます?

 今日ねそこのお偉いさんが、ゆみさんの事で来るからあって欲しいの。」


「冒険者ギルドのお偉いさん?」


ミイナ

「グランドマスターやってるのだけど、彼もね、ゆみさんが命を助けた人達の内の一人でね、他のグランドマスター達もなのだけど、この時期に解呪のアイテムとか持ってきて呪いを解けないか頑張っていたのよ!」


ゆみ

「はい、なんとなく、覚えています。」


「わかった。あってみる。」



そして、その3日後、聖カルッティ王国でグランドマスターvsクイーン(第113話参照)が始まった。


    

魔導ギルドグランドマスター・マーブル

「いや、良かった?こんなに魔石もらって!」


鍛冶ギルドグランドマスター・ドカン

「ミスリル鉱石に、アマンダイト鉱石をこんなにもらって、いいものか。」


冒険者ギルドグランドマスター・マット

「冒険者ギルドの各マスターには、通達を出しておいた。

 変なまねしたらマスターであっても締め上げてくれて大丈夫だ。

 それに、こんなにドロップ品をもらって大丈夫なのか?」


「ほんとうに、礼を言いたいのはこちらです。

 ありがとうございます。

 元公爵様のダンジョン攻略した時のドロップ品なので、どうぞ使ってください。」


商業ギルドグランドマスター・ミイナ・ヴァーミリオン

「良かった。

 ではこれで、今回のグランドマスター会は成功ですね。」


 なんとミイナさん、隠れグランドマスターでした。


 冒険者ギルドグランドマスターのマットさんからは、《しばき権》なるものをもらったし、各ギルド共に協力を頼めるようになったのが、よかった。特に(?)の事を言ったとき、確かに昔、創造神様からの神託と今の神託は内容も口調も全く違う事が、ずっと気になっていたら事を言われた。



 そして用は、屋敷の地下工房でAIさんとゆみさんの素体のパワーアップを始めた。


 アマンダイトとか、ダンジョン・コアとかふんだんに使って、キャノン砲、対空砲も搭載したのだ。


 そして、ゆみさんの了承を得て、前勇者タツヤさんが作ったZAAA・KO81の等身大プラモデルの残骸からの復元を始めた。


 そういえば、タツヤさんの名字って旧田丸だったよな? アレ? どこかで聞いたような?


 銭形の叔父さんは、タツヤさんと付き合ってる女性はいたが、結婚はしていないのと言ってたような? アイツと違うよな? 関係ないよな?

 まぁいいか。


 その事を、ゆみさんに言うと結婚はしていない。

 タツヤおじさんの隣に住んでいたから、付き合っていた人は知っていたらしい。


 俺は、画才がなさそうなので、AIさんに頼んで記憶をモニターに写してもらった。


 やはり、タツヤさんの子供は、あの旧田丸 則子ではない。


 似ても似つかないらしい。


 だよな。俺も写真でしか見たこと無いが、別人だよな。


 しかし、ゆみさんから聞いた付き合っていたタツヤさんの彼女の名字を聞いたとき、ビックリした。

 同じ名字でなんとなくタツヤさんに似ている女性がクラスにいたのだ!


 そして、その娘の母親も用は実は知っている。

 急いで、AIさんに記憶から画像を出してもらうと…


ゆみ

「うん!

 似てる!

 2人の特長そのまま受け継いでる!

 ハァ、時間が経ったのね。

 苦労してるのね。 

 だけどはつらつとしている。」


 いたのだ!子供が!しかも同じクラスに。

 そして、母親も用の知っている人であった!


 AI

「今、ブリードル帝国内を見ましたが、画像出します。」

 

 用

「みんな、病院のベッドか…」


 AI

「これでも、ポーションを送っているからまだマシなほうですよ。」


 ゆみ

「似てますね。ほぼ確定かもしれない。」


 用

「よし、なんとかこちらに誘導しよう。」


 AI

「勇者専用ポーションの質を上げますか?」


 用

「蒸留装置も作るか!」


 ゆみ

「♪」



 こうして、用の屋敷に地下30階相当の基地が拡張されようとしていた。


 

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