第64話 冒険者ギルドマスター逃亡
用がS級ダンジョンにて、ブラックファイヤーモグラーと激戦をしていた頃……
ブリードル帝国
先日、聖ボロボーン王国からの謎の黒い雲と、連絡が出来なくなった事。
そして、召喚漏れの用賀 用についての情報を冒険者ギルド・ブリードル帝国王都支部長のスパナが掴んでいたのに、フロン皇女に報告していない事の2点で会議が行われていた。
冒険者ギルド王都支部長スパナ
「だから、皇女様にはいいかげんな報告をするわけにはいかないので、確かめてから私自ら報告しようとしていたのです。
細かな他国在籍の黒髪冒険者の新規登録者情報は、王太子様に出すように言われていたので、提出しておりました。
その中にヨウ・ヨウガの名前もありました。」
フロン皇女
「ハァー、誰が王太子に出すようにいったのですか!」
スパナ
「陛下です。隣に宰相様もおられました。」
宰相
「はい、いました。陛下の勅令でした。」
フロン皇女
「よ、よろしい。
では、私に報告しなかったのは、王太子ですね。
わかりました。ハァー
それで、ヨウ・ヨウガの報告を求めます。」
スパナ
「はい、まず向こうのホロン王国王都支部長ギルドマスターナットからの報告なのですが、辺境パルサーの領都及び防衛拠点ペルト街での、モンスターの大軍最終確認数およそ110万の攻防戦において、恐ろしいほどの貢献をしていたのは間違い無いとのことです。」
フロン皇女
「貢献って、どれ位なの?1人で30万以上のモンスターの大軍を倒したって言うの?
言ってみなさいよ!」
スパナ
「はい。
報告によると、のべ70万のモンスターのスキル攻撃による無力化と、魔法薬の提供などです。
辺境伯の生還にも関わっているとか。」
フロン皇女
(辺境伯?ホロン王国の第2王子をそそのかして内乱起こさせるために、そういえば我が国最強の意識不明呪詛薬を使ったわよね。
解毒不能なのに、解呪した?そんなバカな!)
宰相を見たが、冷汗かいてうなずく。
本当らしい。
スパナ
「その証拠に、辺境伯の娘が求婚しております。
しかし拒否したらしく、簀巻きにして王都に連行して、辺境伯の娘と第3王女とで強制的に婚約と男爵の授賞を王の前でしようとしましたが、ヨウ・ヨウガは逃亡したとのことです。」
フロン皇女
「ハァ?
あの(結婚拒否)で有名な第3王女ミルトが、婚約を強制した!嘘でしょ!」
スパナ
「間違いではございません。
あと、ペルト街での行動ですが、貴族や王族に関わるのをかなり拒否していたみたいです。
あと遠い所から拉致されたと言っていたとのことであります。」
フロン皇女
「拉致?
なに言っているのかな?
わ・た・し・た・ちは、召喚してあげたのよ!
わかっているわよね!
感謝するべきことであり、魔王を倒す使命を与えてあげているのよ!
わかっているの?」
宰相
「スパナよ。
おぬしこの帝国で誰のおかげで冒険者共々生きて行けているのか、わかっているのか!
陛下のおかげだろう!」
フロン皇女は、メイドが持ってきたコップの水をナットかける。
「目が覚めたかしら?わかればさっさと、ヨウ・ヨウガをしっかりと教育して連れて来なさい!わかったわね。」
スパナ
「ヨウ・ヨウガは今、行方不明です。」
フロン皇女
「探すのが、お前達の仕事だろうが!
早く連れてこい!わかったわね!」
パンパン!
フロン皇女が手を叩くと、衛兵がナットを引きずって、会議室を連れ出して行った。
城から出されたギルマス・スパナは、その夜にいつもの飲み屋で吐血したらしい。
治療院に運び込まれたスパナは3日後、病床から姿を消した。
そのことは、王都中に広まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます