第47話 死の森の現場検証



 死の森のかなり奥地に、気配遮断と無音移動のスキルを使用しながら用は移動していた。


 クエスト素材として、解毒系茸類とか珍味系茸類、美味系の根菜類を30kg位マジックバックに詰め込んである。   

 ポーション材料はクエスト報告提出用にはせず、自分用にマジックリングに入れてある。

 取り尽くしても3ヶ月で復活するとAIさんから聞いているから、かなり収穫している。

 100kg超えたあたりから数えていない。


 もうすぐ、AIさんがマップにマークした場所につく。


 街で簀巻きにされていた時に、暇だから洞窟での修行中外で何が起きていたのかAIさんから聞いていたが、まさか(?)が等身大プラモデルのモビルスーツでゴブリンジャイアントと戦闘していたとは、びっくりした。

 あのアニメは俺もデジタルリマスター版には、少し関わりがあったので興味を持った。



 AI

「そろそろ現場です。」


 AIさん、ワイドショー番組のリポーターモードに入りました(笑)

 向こうに、ゴブリンジャイアントが横たわっており、寝ていた。

 おっきな鼻ちょうちんが見える。


 プラスチックの残骸を見つけるが、何か黒いモヤが纏わりついていた。


 AI

「あの薄い灰色のモヤは瘴気です。

 黒いネバネバした黒いモヤは?の邪気です。」


 AIさんがスキャンしてくれたが、どうしたものかな。

 そこへ茶色のビッグホーンドックが突進してきた。

 横へ避ける。

 ビッグホーンドックが邪気の纏わりついた残骸に頭からぶつかった。


 グベー!


 変な鳴き声をあげて頭から前脚まで黒く変色していき、さらに凶暴な顔になっていく。

 ターン・モンスター! スキルをすかさず撃ち込むがふらつくだけで、無力化していない事は、明白である。


AI

「クリーンをかけてみてください!」


 クリーンを邪気ビッグホーンドックにかける。

 かなりふらついた。


 まさか!


 クリア・ダーク! スキルを使う。

 ビッグホーンドックを起点に光の柱が立つ。

 頭から黒い泥が剥がされていくように見えた。


 まだ足りない。


 クリア・ダーク! 


 かなりのMPを限界まで放出する。

 黒い泥が光に溶けてゆく。

 そして、ビッグホーンドックから、額から出ていた大きな角が抜けた。

 角も光に溶けてゆく。

 そして、角が抜けたビッグホーンドックが小さくなっていった。

 今、どう見ても用の近所にいた柴犬である。


 光の柱が消え、元ビッグホーンドックが少し光ながら、立っていた。


 ありがとう…


 そういわれた気がした。笑っているように見えた元ビッグホーンドックは消えた。

 B級の大きさの魔石だけが残っていた。


 疲れた。座り込むと腹が減ったのでホッケ茸をその場で焼いてたべる。


 ピコーン!


(スキルアナウンスです。 

 スキル、クリア・ダークのレベルがあがりました。)


AI

「ビッグホーンドックが普通の犬になっていました。

 監理システムを使って魂を天界に送りました。

 モンスターが犬になったのか、犬がモンスターになったのかも調べてくれるみたいです。」


 「天界に行ったのか。わかった。」


AI

「まだMPの余裕がありそうですか?」


「ターン・モンスターが2発位かな?」


AI

「街で買った魔物避け結界装置使って、休憩しましょう。」


 ツルスベリの樹を見つけて登り、結界装置を起動して仮眠をとる。

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