第38話 ホロン王国第2王子派のそれぞれ



 時は遡り、ホロン王国辺境伯次男ゲースはまさか自分の後ろ盾の第2王子が、牢屋行きになっているとは思わなかった。

 モンスター大スタンピード!が発生した時、ゲースの悪運の基礎である2つの危険察知能力が、うるさいほど警報を鳴らした。


 実はこの次男も独自に伝書バト使って、第2王子に直接王国の危機を知らせていたのである。

 しかし、第2王子は反応しなかった。ゲースは自分のスキルを信じて、避難準備を始める。

 側近共にも用意させた。

 いよいよゴブリンジャイアントが出たとの連絡が来た時、約100騎の側近全員と出陣する。


 王都に逃げる?側近はそう進言する。

 しかし、王都へ馬を進めるとスキルが警報を鳴らす。

 そしてスキルは矢印を表示してきた。

 死の森の中を切り開いた開拓村である。


 側近達は大反対してきた。

 スタンピードの中を行くのは、自殺行為であると。


 「うるさい!」


 そのまま進軍する。

 矢印どおりに行くと全くモンスターに遭遇しなかった。


 「どうだ!ゴブリンジャイアントの後ろに出たぞ!

 モンスターともに会わんかっただろ。」


側近

「はい、さすがゲース様こういう時は頼もしい!」


 「ハハハ!ほめるなほめるな。」


 しかし、村に着いてから事態は変化する。

 村があったところに何もないのだ。

 いや、掘っ立て小屋が一つあるだけである。

 

 立て札に、[ポンロ村は義勇軍として出陣します。]なんて書いてある。


 

 ぐぅ~ 腹が減った。

 もともと、売れそうな武器ばっかり持ってきていて、食料はあまりない。

 村を探させるが、なにもなかった。




ブリードル帝国との国境砦


 実はこの砦の防衛隊隊長は第2王子派である。

 ブリードル帝国からの侵攻の時、門を開け一気に、王都を占領!

 あとは、第2王子はブリードル帝国王女フロン様と結婚して、ホロン王国の王となり私は大臣になるはずだった。


 しかし、あの緑の巨人がブリードル帝国を攻撃して予定が狂ったのだ。

 クソ! もう近衛第3部隊が来てしまった。

 今、歓待の宴を開いてお開きになった後だ。


 ふふふ!まさか食事に睡眠薬が入っているとは思うまい。

 今頃第3隊は夢の中だ。


 急いで、フロン姫に手紙を書きハトを飛ばそうと、ハト発着所に来た。


 しかし、この時後ろに第3隊隊長カルキが、ぬっと音もなく立っていたのをこの男は気づかなかった。 



……………………

はい、全滅確定ですね。

カクヨム様にも、投稿しております。

できるだけ、同時公開を目指しておりますが、端末の電波状態で出来てなかった事がありました。


多めに見て下さい。すいません。

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