第37話 領都に援軍参戦。


 

 

 夜戦明けの用が宿でバタンと寝た頃。

 領都は疲弊していた。まだ門はもつ。

 だが武器が足りなかった。

 ゲースがマジックバッグで大量に強奪していったからだ。


 ゴブリンキングが5匹も出てきたのである。

 ジャイアントが出たことで覚悟はしていたが、さすがにきつい!

 A級冒険者パーティー3組が、ゴブリンキングに襲いかかるが、蹴散らされた。

 執事と、領軍隊長の親子コンビが別のゴブリンキングに対応するが、足止めで精一杯である。

 

執事

「クソ!せめてグレイがいてくれたら。」


領軍隊長

「あの開拓村が無事かどうかもわかりません。」


 もう一匹のゴブリンキングが領都門に体当たりをする。


 ベコン! ベコン!

 しかしそこに火の玉が飛んできた。


 ドカーン!


 A級パーティー達に、トドメを刺そうとしていたゴブリンキングの後頭部に火の玉が着弾する。


 ウガー!


 ゴブリンキングは、火の玉を当ててきた者を探す。

 執事達と戦っているゴブリンキングの後頭部にも火の玉が着弾した。

 ゴブリンキングの注意が後ろに向いた隙にA級パーティー達をに距離を取らせる。


 何か集団がやって来た。

 そして、ファイヤーボールや、ファイヤーアローなどの攻撃魔法の連射が放たれる。

 すごい火力だ。

 領軍でもあんなに激しく撃ってしまえばMPがすぐに無くなる。


 ゆっくりと2体のゴブリンキングが焼けてゆく。

 酷い匂いだが、焼けてゆく。


 その集団の後ろの方から、誰かが飛び出て来た。

 そして門を攻撃していたゴブリンキングに斬りかかる。


執事

「ああ!」


領軍隊長

「生きてましたね。」


 ポンロ村・村長

「断魔斬!」


 ゴブリンキングの右腕が空を飛ぶ。


 「ハァー!」


 村長がゴブリンキングに斬りかかるが、腹にくいこんだところで村長さんが、蹴りとばされれる。

 そこにファイヤーボールの嵐がゴブリンキングを襲う。

 村長も、ファイヤーボールの連射を開始する。無詠唱だ。


 一時間の激戦があった。


 勝った!ゴブリンキング軍に勝った!

 執事が村長グレイに駆け寄る。


 村長

「村人を頼む。」


 村長が崩れるように、気を失う。

 集団は村人達だった。

 雑貨屋・兼副村長ラントと魔法薬師ミレイから村のあらましを聞き、領都に受け入れる。

 トーラー総大将から棄村ではなく義勇軍だと認める公文書が作られ、村人は領軍広場で休める事になった。


 その間、皆が休んでいる夜ミレイは、領都の魔法薬師ギルド本館、大錬成室にて領都中の薬師を集めスタミナポーションなどを作る。

 皆、最上級薬師ミレイが死の森の奥深くの素材を持ってきたのに、沸いた!

 領都の活気がよみがえる?


 しかし、少し?いや……かなり違った。

 スタミナポーションを飲んだ領軍と冒険者軍にポンロ軍が反撃に出たのだか……


 ヒァッハァー! ぶった斬ってやる!


 ヒーハー!焼いてやる!


 フィッハァー! 力が湧いて湧いてたまんねー


 領都から撃って出た!まる1日かかりモンスター包囲軍が全滅する。


 30万のモンスター軍全滅は歴史的快挙であった。

 あのヒァッハァーがなければ…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る