第13話 クラスその後(その3)
鑑定の次の日、みんな暗い顔をしていた。
ステータスの出し方は、帝国から教えられる前に皆知っていて実行したみたいだ。
ブツブツ聞こえてくる。
聖女っポイって何なのよ。
賢者(笑)がんばってって、なめとんのか!
剣正?剣聖ではないなら、この職業はいったいなにをするんだ?
台間同?なんて読むの?
声喜師? へ? 声を出すのか? 出したら何か起こるのか?
もう無茶苦茶である。
フロン王女がやってきた。
フロン王女
「皆様おはようございます。
さてそれでは、ステータスオープンと唱えてください。」
「……………………」
騎士長
「コラ!貴様ら、さっさとしろ!」
担任 帆山
「昨日のうちに皆出来てるんだよ、ボケ!」
フロン王女
「一言多い!」
パシン!
「あひん!」
ムチで叩かれる帆山。
出てきた言葉に生徒たちが引く。
フロン王女も引いていた。
(しまった!コイツの職業の事を忘れていた。 早く騎士団に任せよう。)
フロン王女
「それでは、とりあえず職業別に別れて下さい。
後で称号も考慮して、パーティを編成します。
ターナ騎士長、よろしくおねがいします。」
騎士長ターナ
「は!おまかせください。
立派な帝国の戦力に鍛え上げます。」
フロン皇女は、その時騎士長ターナのニヤけた顔を、よく見ておくべきだった。
今のターナの顔と帆山のムチで打たれた時の顔が、似すぎていることを。
実は二人は、かなり似ている性格であることが後で解る。
この二人が出合い、とんでもない化学反応が発生してしまい、後にフロンの頭痛の種になる事をまだ知らない。
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