第3話 ここはどこ?俺は…

知らない空だ!太陽が2つある。

 ここは…?


 起きたら、森の中?みたいだ。

 うーん、空気が! う!ゲホゲホ!うぅぅ。


 なんだコレは?

 空気がまるで苦いゼリー飲料みたいだ。

 ダメだ!意識が!

 

 目の前が、真っ黒になる。

 その時、いきなり用の目が開き虹色に光る。


 そして、再び用は眠り出した。

 

「こちらマルダス中央管理システム。

 不明のスキルらしきものの波動を探知。

 分析不能!

 違法召喚被害者を発見。

 生存している模様。

 呼吸のスキルを付与を実行します。」


「エラー!!

 エマージェンシー!

 呼吸スキルが付与出来ません!」


「こちら天界中央システム。

 通報を受け緊急事態なので介入します。

 被害者特定します。

 用賀 用と判明。

 第20深度緊急事態が判明。

 本人のシークレットスキルが異世界不適合症により、緊急発動した模様。

 封印が損傷した可能性があります。

 健康チェック開始。

 危篤状態から回復している模様。」


「マルダス中央管理システムへ命令!

 用賀用に対しサポートすること。

 決してこちらにこれ以上落ち度があってはならない。

 スキルとして活動する事も許可する。

 これは第1級命令である。」


「こちらマルダス中央管理システム。

 了解。

 先ほどダウンロードした制限付き情報を精査。

 スキルとしてサポートすることの許可を申請します。」


「許可します。

 他の被害者については、決まり次第連絡します。以上。」



…………………………………


 変な夢を見ていた。

 あ~なんか体の節々が痛い。

 ここどこだ?

 ぼーーーーとしていたら、だんだん思い出してきた。


 あの??野郎!

 異世界に放り込みやがったな!

 いきなり、苦いものを吸わしやがって!


 周りを見ると先ほどと同じ場所らしいのだが、夕方近くらしい。

 それに腹が異常に減っている。

 近くに机のパイプ脚と、通学用のリュックがあった。

 おそらく一緒にここに来たのだろう。

 周りに机の天板の木の破片が散乱していた。


 とりあえず、リュックからアンパンを出して食べる。

 学校来る時コンビニで多めに買っておいて良かった~。

 なんて思いながら周りを観察するが、食べられそうな木の実などはなさそうだ。

 なんか紫色の硬そうな木の実とか、明らかに地球とは違うよな。


 向こうから、なにかが走って来る音がした。


 無機質な声が突然聞こえてきた。


「敵性モンスターが接近中!

 今すぐ木の上に避難してください。」


 へ?なんだ?

 向こうから大型バイクほどある、赤い目のイノシシが走ってきた!


 あわてて、近くの木に登ろうとするが、木の皮がツルツルしていて登れない。

 もうイノシシが迫って来たので、リュックを背負い机の脚だったパイプを持った所で、イノシシの口が迫って来たので、そのままパイプを口に突っ込んだ!


 イノシシが頭を上にふると俺も木の上に放り上げられる。

 なんとか太い枝にしがみついて下を見ると、イノシシが下からこちらを見ている。

 痛む身体を押して、幹の上部まで移動するが気が気でなかったけど、イノシシの体当たりにもこの木はびくともしなかった。

 さすが異世界の木は違うんだと、上からイノシシを観察しているとあきらめたのか何処かへ行ってしまった。


 もう夜である。


 オオカミ?らしきものが、夜中うろついたが滑るのか木に登れないみたいだったので、今日はここで寝ることにした。




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