第12話 生活費について

「星華さんの生活費等を僕が出す事は全然構いません。

 もし、可能であれば・・・、

 星華さんの生活費を一部、貸して頂く事はできないでしょうか?」

「どういう事だ?

 先ほどの話と矛盾している気がするんだが・・・」

「僕がお金を出す事は簡単です。

 しかし、その状態だと、星華さんの立場はどうでしょうか?」


ご夫妻は何も言わない・・・。


「自分のしたい事も何もできない。

 するにしても僕に聞かないといけない。

 それは、あんまりじゃないでしょうか?」


「うむむ・・・」


「これに関しては、僕がお金を出すだけの話なので、

 僕にとってはたいした話ではありません。

 星華さんの事を考えてあげて欲しい。

 ただ、それだけです」


「う・・・」


これに関しては、平行線になるかも・・・。


「真田君。

 私の事は気にしなくて良いよ。

 真田君にそこまで言わせるなんて・・・。

 私、最低だもん。

 ごめんね。

 本当に・・・」

星華さんの目が赤い。


「どんな方法でも構いません。

 例えば、僕に何かを売って下さい。

 その代金の一部は、星華さんに渡して下さい。

 それでも構いません」


権蔵さんは思案顔・・・。


「例えば、私の趣味の車がある。

 それを200万円で譲るって事でどうだろう」

車の写真を見せてくれる。

僕にはそれが高いか解らない。

しかし、理由としては問題ない。


「わかりました。

 権蔵さんがこの車を相場で譲ってくれるのであれば、

 その金額で大丈夫です」

「真田君。そんなのダメ!

 そんな大金。

 私は、自由を得ただけで充分。

 それ以上は、求めてないから。

 本当に私の事は気にしなくて良いから」


「星華さん。

 ごめん。

 これは、権蔵さんと僕の間の話だから、

 僕の満足するようにさせて欲しい」

「けど・・・。

 私の為にここまでして貰う訳には・・・」


星華さんのお父さんは、じっと見ている。


「君はすごいなぁ。

 負けたよ。

 君の言うようにする。

 とりあえず、100万円用意しよう。

 もちろん返す必要はない。

 それだけあれば、高校生の間の生活費、大学受験費用も含めて必要経費になるだろう」


「ありがとうございます」


星華さんは号泣していた。


会談が終わりそうな時・・・

「私が真田君の彼女に立候補しても良い?」


星華さんが告白してくれた。


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この作品は、2022年4月以前の作品であり、成年の定義は20歳になります。


真田信繁

高校3年生

趣味は本とアニメ、ドライブ。典型的な陰キャ

高校2年生の夏、事故で両親を亡くす

祖母以外に親族はいない

親の職業柄、お金の管理能力や説得、実務能力は超高校級

親が亡くなった時に買ったロト7で人生が変わる

高校生ながら、家を買う

幼馴染の田中めぐみに告白してつきあい始めるが、奥手・・・

半同棲をするも、浮気され、子供ができて別れる

めぐみプロデュースのイメチェンでかっこよくなるが、別れて元の姿に・・・

高校3年生になってすぐに免許を取り車を買う

家出した星山さんを家に招待し、同棲を始める


預金残高:11億1千万円(1,000万円未満は切り捨て)

愛車:K-OPEN(軽自動車のスポーツカー)



星山星華

高校3年生

今年から転校してきてクラスメイト、人気ランキング2位の美人

陽キャグループに属し、学校では多くの人と話しているが

お友達はいないらしく、親と喧嘩して家出し、

真田君の家に泊めてもらい同棲を始める

料理が上手



星山権蔵

星山星華の父

真田信繁の事を気に入る


星山美香

星山星華の義母、星山権蔵の再婚相手

星山星華とは、折り合いが悪い



田中めぐみ

元同級生

信繁の幼馴染

勉強も学年でも1桁の優等生

運動神経は悪いが、学校の人気投票で1位で容姿でかわいい

ボン・キュ・ボンでスタイルも良い

陽キャでよく告白もされるという噂だが、彼氏はいなかった

信繁の事がずっと好きだったらしい

今回、めでたく彼カノの関係に・・・そして半同棲を・・・

晴彦と浮気をしてしまい、子供ができて信繁と別れ、退学する



清田晴彦

元同級生

高校2年生ながらプロ注目の野球部のエース

かなりチャラい

めぐみのセックス相手

この件でめぐみの父と殴り合いになり噂に・・・

学校を退学する


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