Key Maker

四月いつか

第1話 STORY 1

窓ガラス越しに見える外の景色は一面の雪だった。

いつの間にこんなに降ったのだろう。

アスファルトが見えない程に積もっている。

起きて出掛ける準備をしないといけない時間だが寒くてなかなかベッドから起き上がれない。

視線を外の景色から部屋の天井に戻した。

殺風景な白い部屋の天井を眺めながらしばらく布団にくるまっていたが意を決っして起き上がった。

風呂場に行きシャワーを浴びる。

髭はまぁ・・・剃らなくていっか・・・

昨日着ていた服がそのまま洗面所に脱ぎ捨ててあった。

それを手に取り身に付けていく。

もう一度外の景色を眺めた。

雪が降り続いている。

傘・・・どこに片付けたっけな?

玄関のシューズラックの横にあった事を思い出す。

僕は玄関に向かった。

座り込んで靴紐を結ぶ。

荷物を確認した。

財布、スマホ、キーケース

大丈夫、忘れ物はない。

僕は玄関の扉を開けた。

冷気が飛び込んでくる。

少し身震いした。

相変わらず雪が降り続いている。

僕はキーケースを握り締め外に出た。


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