第49話 連続カレーライス記録
男同士で話していると、よく「自分で作ったカレーだけ、何日間飽きずに食い続けられるか」という話になるのだが、おれは実際にやったことがあり、2週間(14日)という記録を持っている。
2週間のリミットも「カレーがなくなったから」という理由によるものなので、量さえあればもっと伸ばせただろうと思う。完全に想像だが、1ヶ月はいけるだろう。
カレーのディテールについて説明しておくと、ちょっとレギュレーション違反ぎみではあるのだが、以下のようなカレーである。ちなみに分量は「2週間分」なので注意されたい。
<材料>
しょうが(チューブのすりおろしは不可)・・・大4つ
人参・・・中8本
エリンギ・・・4パック(小中12本ぐらい)
パプリカ・・・中4個
玉ねぎ・・・中8個
トマト・・・中4個
合いびき肉・・・2kg
カレールウ(なんでもよいが中辛だとベター)・・・2箱
しょうゆ・・・適量
オリーブオイル・・・適量
ゆでグリーンピース・・・適量
<作り方>
1 材料の「しょうが」から「トマト」までを、一旦すべてみじん切りにする。
2 みじん切りのサイズはすべて統一する。
3 みじん切りにした「しょうが」から「トマト」を順に鍋で炒める。
4 炒める順番は上から下の順を守る。でないと具材の食感がバラバラになる。
5 みじん切りにした材料は、前のものをよく炒めてから入れる。
6 最後に合いびき肉を入れて炒める(煮る、といっても間違いではない)。
7 カレールウとしょうゆで味を整える。
8 油が少し欲しいときはオリーブオイルを足す。
9 彩りはグリーンピースで。
ざっくり言うと「キーマカレー」の一種なのだが、世間で知られているそれとは若干異なり、しょうがやエリンギなど、ふつうカレーには入れないであろう具材がスッと入っているところが特徴である。また具材としょうゆの味が主張しているため「ルウはなんでもよい」というところがリーズナブルだ。
このようにして作ったカレーをジップロックなどで小分け冷凍しておくと、腐ったりする心配もないし、食べるときは湯煎すればよいだけなのでとても楽である。ライスが飽きたらパスタやトースト、カレーうどんなどにも応用でき、アレンジの幅が広い。意外に思われるかもしれないが「しょうゆ」がポイントで、これがあるかどうかで「続けて食えるかどうか」のポテンシャルが大きく変わってくる、というのがある。しょうゆが入っていると、明らかに飽きないのだ。
このカレーを食べて妻いわく「我が家のカレーは、ふつうに作るルウ多めのカレーじゃなくて、このカレーでいい」とのこと。そのくらい、かなりオリジナリティあふれるレシピとなっている。このカレーは、おれが一人暮らしをしていたときに、春巻きを作ろうとして失敗したものをカレーに転用したところから生まれたもので、ほとんど事故みたいなレシピなのだが、うまいのはうまいし、アレンジが効きまくるので、いろんな人に紹介したりしている。
そんな感じで、おれはこのカレーさえあれば1ヶ月は余裕なのだが、飽きる飽きないの前にカロリーが心配というのは強く、40歳になったオッサンの今となっては、そこまで記録を伸ばせないであろうことは想像に難くない。
まあ何日連続とかは置いといて、気になったらぜひ作ってみてほしい。このカレーをタネにしたカレーパンやカレーピザなどを作って食卓に供すると、本当に書いて字のごとく「一瞬でなくなる」のが気持ち良い。子供向けの場合はルウを甘口に、しょうがを少なめかゼロにして、缶詰フルーツ(白桃がよい)を刻んで入れると適度に甘くなって食べやすい。
レシピもごちゃごちゃ書いてあるが、要は「みじん切りが終わった時点でレシピの90%は達成済み」みたいな内容なので、あまり技術的なものも要らない。みじん切りの器械があればさらに短縮できよう。
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