From. Midnight

恋は罪

嗚呼 こんな自分がうらめしい


淡々と冷酷に 数多の命を刈り取って

腐った臭いに包まれて ただそれに安堵する

それがモンスター

それがボク

それが普通だと思っていた


なのにキミに会ってから

キミの瞳を知ってから

ボクはすっかり狂ってしまった

錆びた臭いが嫌いになった

代わりに求むはキミの香り

暴力を怖れた

慈悲を望んだ

ただずっとキミの隣にいたがった


恋をしてはいけないのに

また無意識にキミを探す

闇の中も 光の中も

昼も 夜も 雨に降られても

寝ても覚めても 死にかけたって

キミの声を聞きたがった


教えてよ

キミはボクに何をしたの?

ボクがキミに何をしたの?

どうしてボクに笑いかけるの?

どうして汚れを拭ってくれるの?

「好き」って何?

「愛」って何?

何一つとして知らないんだ


お願い

ボクの方を見ないで

汚いから見ないで

綺麗な姿を見せないで

キミの涙を見せないで

ただキミには笑って欲しいから


ボクはバケモノだ 愛されて良いわけがない

キミはニンゲンだ 殺されて良いわけがない

ボクらは違うんだ 関わって良いわけがない


なのにキミを想う度 ボクの胸は苦しくなる

姿形も 声も 瞳も

その名前さえ 愛おしい


嗚呼、嗚呼……


こんな自分が怨めしい

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