どうかメルヘンを、もう一度

ボロボロになった絵本には

キミの想い出が眠っている

幼い日の夜辿っていた

未知に満ちた虚構の世界


大きくなっていったキミは

いつしかボクらを忘れていって

一緒に辿った物語を

「作り物」だと切り捨てた


けれど たまには思い出して

そして たまには戻って来て

いつでもボクらは待っている

友達の言う「ただいま」を


辛いことがあったなら

泣きたいことがあったなら

古い絵本を開いてみて?

澄んだ心で紡がれた

夢と希望に満ちた世界で

また一緒に遊ばないかい?


キミが微睡むその時まで

ボクらはずっと側にいるから



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元題『メルヘンを、もう一度』

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