♡ソソウ♡

x頭金x

第1話

 今宵はスーパームーン、創一と圭は圭の家でお月見をしていた。


「ソウッて観たことある?」と創一がお団子を食べながら言った。


「あれだろ?シチュエーションホラーの」と圭が言った。ムシャムシャ。


「ソウ。あ、駄洒落になった。あれさあ、やりたいんだよね」と創一が言った。一本食べ切って、串を皿の上に置く。ソウしてまたお団子を手に取る。


「現実にってこと?」と圭が言った。


「ソウ。あ、また駄洒落になった」と創一が言った。串を皿に置く。ソウしてまたお団子を手に取る。


「本気で言ってんの?」と圭が言った。


「ソウだよ。あ、また駄洒落になった」と創一が言った。串を皿に置く。ソウしてまたお団子を手に取る。








 気がついたら圭は、血塗られた串を手に握りしめていた。“ソウ“しておもむろに電話を掛けた。


 



 月明かりの下、圭たちはバンで富士の樹海へ向かった。“ソウ“して圭は仲間と共に土を掘った。


「これぐらいで良いだろう」と圭は言った。“ソウ“してシーツにくるまれた創一を、掘った穴の中に蹴り落とした。


 土を被せ終えると、圭は空を見上げた。圭はお月様に向かって、「しーっ」と言った。


 結末はいつも月の裏側に隠されている。それを知りたいと願うものだけが、知ることができるのだ。

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