♡ぜんぶぼくのせい♡

x頭金x

第1話

 産まれたのはコインロッカー、今の暮らしは押し入れの中。朝の光はとても眩しいらしいけど僕はそれをまだ知らない。


 太陽の光を浴びなさすぎて体が弯曲しているらしい。けどそんな事はどうでも良いんだ。それよりも何よりも喉が渇いて仕方がないんだ。空腹には慣れたけど、喉の渇きだけにはまだ慣れないんだ。


 そう。


 僕が悪いんだ。


 ママは悪くない。慣れない僕が悪いんだ。


 押し入れの闇にも、喉の渇きにも、天井裏のネズミ達の足音にも、ママと触れ合う事が出来ない事にも、慣れない僕が悪いんだ。


 そう、ママは悪くないんだ。


 僕が死んで、ママが責められているけど、そうじゃないんだ。僕です、僕が悪いんです。罰するなら僕を罰して下さい。どうか、どうか、僕を罰して下さい神様。






「え、いいの?」


「はい。お願いします。」


「うーん、気が引けるな~。」


「どうか、どうか、ママを救って下さい。」


「あ、それは無理。」

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