四六の異世界戦記～スキルなしだと思ったら、万能狐娘が俺に憑いてました～

第0話 むかしむかしの物語

　むかしむかし、六本足のバケモノがわがもの顔でこのせかいを支配していました。

　六本足のバケモノは、わたしたちよりもはるかに強くて、わるがしこく、おそろしい生き物でした。生き物たちはみな、そのバケモノをおそれていました。

　あるとき、どこからか勇者とそのなかまたちがあらわれて、勇敢にもバケモノとたたかいました。わたしたちと同じ二本のうでと二本のあししかありませんでしたが、勇者たちはふしぎな力でバケモノたちにうち勝つことができたのです。

　やっつけられたバケモノたちは、勇者たちやほかのいきものたちが住まない場所に追いやられ、閉じ込められました。

　バケモノを追いやり、平和をもたらした勇者たちはわたしたちの子孫なのです。

　もしまたいつかバケモノがあらわれたら、わたしたちでたたかいましょう。

　もしかしたら、またどこかから勇者たちがやってきてくれるかもしれません。