第105話 『戦争モノ』がものすごく苦手なのです…

小学校の低学年の頃かな。


【はだしのゲン】


のアニメ映画を観た。

確か、学校推薦映画とかになっていて、母が観せてくれたのだと記憶している。

映画自体は、大人しく最後までちゃんと観ていたらしい。

だけど。

その後数日熱を出し。

数ヶ月、夜寝付いてから飛び起きては、怖くて泣きながら母のところに行く。

の繰り返しだった。

今すぐにでも原爆が落とされて、みんな死んでしまうんだ!

って、何故か思い込んでしまったんだなぁ、子供のわたしは。

でも、いい大人になった今でも、あの映画だけは観たくない。

それくらい、トラウマになっている。


戦争モノ、特に、第二次世界大戦中の日本の話が、ものすごく苦手。

東京大空襲のドラマとか。

もう大人になったんだから大丈夫だろうと、ドラマをうっかり観ようものなら、その後数日間はものすごい後悔に襲われる。

観なきゃよかったって。

寝る間際になると思いだしてしまうんだよね、空襲の残酷な場面。


なんだろうね。

わたしの前世、第二次世界大戦中に生きていた日本人で、戦争の最中に亡くなった人なのかな。

そう思うくらい、何とも言えない気持ちになる。


高校の時の修学旅行が、なんと広島(と、四国)。

原爆ドームは、全員で巡るコースの中に組み込まれていたんで、仕方なく行ったのだけど。

もう、本当に耐えられなくて、仲のいい友人の腕を掴ませて貰って、わたしはずーっと下を向いて歩いていた。

教科書とかパンフレットとかで、何が展示されているかというのはなんとなく知っていた。

だけど、実物の展示物を見た自分がどうなるのか予想もつかなかったし、なにより怖かったから。

ものすごい、怖かったんだよ。

その場にいるのだって、嫌だったんだ。

社員旅行では知覧に行ったし。

プライベートで突然行く事になった沖縄旅行では、ひめゆりの塔が組み込まれてた。

どちらもね。

少しだけ見て。

どうしても気が滅入って仕方がなくて、先に出ちゃった。

ちゃんと知らなきゃいけないし、いい機会ではあったのだけど…

ダメなんだよ。

どうしても、ダメなんだ。


戦争の悲惨さは、繰り返さないためにも学ぶべきものだし、それは分かる。

でも、どうしても苦手。

ものすごく、拒否反応が起こる。

NHKの朝の連ドラでは、まぁ結構な確率で、戦時中の話が組み込まれている訳なんだけど、正直「戦争期間早く終わらないかな」なんて思ってしまう。

朝から気分が重たくなって、どうしようもないから。


まだまだ私の知らない残酷な事実がたくさんあったのだろうな、と思う。

本当は、体験者からお話を伺ったり、自ら資料を読んだりして学ばないといけないんだろう、とも思う。


でも、今でももう十分、あんなバカなことするもんじゃない!って思ってるから!

人間なんて、状況によってはどこまでも残酷になれるってことは、分かってるから!


だから、『戦争モノ』は、これからも避けて生きていくのだろうと思います、わたし。

恐らく、これからどれだけ年とっても、きっと拒絶反応は治らないと思うから。



二度とあんなことあってはいけないと、体験者や学んできた人ならみんな思うはずなのに。

・・・・日本が絡んでいないとは言え、なんでまた戦争が起こっているのか、まったく意味が分からない・・・・

そんな戦争とか兵器なんかに時間やお金や労力を使うのだったら、他に使うべきなんだよね。

他にも問題は山積みなんだから。

なまじ、兵器なんて持ってるから、使いたくなっちゃうんじゃん。

どの国も、兵器なんて捨てればいいのにね。

・・・・究極の理想論。

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