第86話 秘密の共有って特別感があるけど、時にとてつもなく重たい

秘密を打ち明ける相手って。

身近で信頼できる誰か?

それとも。

全くの、赤の他人??


誰にでも秘密はあると思うけど。

私にも秘密はある訳で。

それは、私ともう一人の共犯な訳で。

共犯、とは言っても、実際の犯罪ではないけどね、もちろん。

でも。

友達に、相談しようと何度も思ったんだ。

結果的に、しなかったけど。

できなかったんだよ、ちょうど私と友達のタイミングが、面白いくらいに全く合わなくて。

今はね、言わなくて良かったと思ってる。

その友達なら、ちゃんと受け止めて聞いてくれたと思うんだ。

でも、だからこそ、言わなくて良かったと思ってる。

他人の秘密を抱えるって、それはものすごく、重たい事だと思うから。


逆に、自分だけに秘密を打ち明けて貰った時って、ものすごい『特別感』を感じる。

それだけ信用してくれてるんだなって、嬉しくもなる。

でも、同時にものすごく、重たいなぁと思うのも事実。

その秘密の内容にもよると思うけど。

自分にとっても、秘密を抱えたことになるからさ。

他人の秘密だから、自分の秘密よりも、軽々しく口にはできない。

まさに、

【王様の耳はロバの耳】

の心境。



だからなのかな。


顔も知らないどこかの誰かに、秘密を話したくなる時って、あるなぁって思う。

無責任だよねぇ(笑)

実際に実行したことは無いけど。

でも、自分の大事な人に重荷を負わせるのは申し訳ないって思うと、言えなくて。

それでも、抱えきれなくて。

というのは、なんとなく分かるんだ。

自分の知らない人にだったら、相手も自分の事知らないから、別にいいかなという心理。

だって。

相手にしてみたって、顔も名前も知らないどこかの誰かの秘密、でしかないし、それを他の人に話したところで、誰にも何の迷惑にもならないでしょう?

ただ、話しのネタが増えただけで。


「人を殺しました」


とか言う、犯罪系のものじゃなければ。


あと。

キリスト教徒の方だと、【告解】というものがあるのだよねぇ、確か。

これは秘密を打ち明けるのではなくて、罪の告白だけども。

まぁ、似たようなものじゃないかと思うんだ。

罪の意識に耐え切れなくなって、誰かに聞いて欲しい。だから神(司祭)に打ち明けて赦しを請う。

罪の告白はさすがに、いくら親しくても、いや、親しいからこそ、周りの人には打ち明けられないよねぇ・・・・打ち明けられた方も、重たすぎると思うし。


秘密。

そんなもの、抱えないで生きていければ一番いいんだろうけどさ。

なかなか、そうもいかないものなのだよね・・・・

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