転生王女は自給自足をする～モブだけどヒロインを排除します！～

１章 幼少期

第1話 プロローグ

「ぎゃぁーーーっ！」

歩道橋の階段から転落した。

あまりの激痛に『死んだほうがましぃぃ』とか思ったら、本当に死んだ。

「おぎゃーっ」

そして、転生。

前世の記憶は持ち越され……

「あぶぅ……」

赤子のうちは寝てばかりいたので、特に何もできず……

「おとうしゃま、わたくちは、てんしぇーしゃなのれしゅ」

ようやく話せるようになって『転生者』なのだと、こっそり父に打ち明けた。

子供の戯言と流されることはなかった。

なぜなら、この世界には前世の記憶を持つ者が稀に生まれることがあるからだ。

…… とはいえ、人に話して回ることではない。

「そのことは、お父さま以外の人には言わないと、約束できるかな？」

「あいっ」

転生後の私の名前は、シュシューア・ティストーム。

ティストーム王国の王女である。