第17話
「こりゃ、またスゲー物を拾ってきたな。遺物ってのは、いったいどうなってるんだ……?」
アンドニスは、カウンターの向こう側で感嘆の声を上げた。
その理由は、彼女の手元にある呪具にある。
アッシュレインから預かった『無垢なる守護石』は、一度は鑑定を済ませている呪具だ。
だが、その効果は非常に曖昧で俺達では到底解明できそうにない。
そこで呪具の専門家でありギルドと提携を結んでいるアンドニスに、もう一度見てもらおうという話になったのだ。
少なくとも、アンドニスの様子を見ればなにかしらの発見があったことは予想が付く。
「まさか、なにか分かったのか? アッシュレインから聞いた説明は抽象的すぎて、効果が全くわかってなかったんだ」
「あぁ、普通の鑑定士じゃあ難しいかもな。だがアタシは以前、この手の呪具を扱ったことがある。この周りに見える鉱石は、いわば中身を守るための殻だ」
そう言って、アンドニスはどう見ても鉱物のそれを聖銀で叩いた。
まさかそんな構造になっているとは、アッシュレインも知らなかったのだろう。
思い返してみれば、彼は装飾品関連の呪具を収集していた。
こういった自然物に近い代物の知識が無くても不思議ではない。
「殻ってことは……中身があるんだよな?」
「じゃなきゃ殻なんて言わねえだろ。その中身だが、『無垢の女神の涙石』。呪われてはいるが、所持者に降りかかる呪いや病、挙句の果てには魔法までを振り払う、神秘の――」
「今、なんて言ったの!?」
細い腕が、カウンターを軋ませた。
先程まで興味なさげに店の外の風景を眺めていたレウリアが、アンドニスに詰め寄る。
ウィンドミルに戻ってきてから、口数がさらに少なくなっていたことを考えると、喜ぶべき事なのだろう。
しかし、以前のように喧嘩を始められてもかなわない。
実際、アンドニスはレウリアの勢いに負けじと、睨みを利かせていた。
とりあえずレウリアを引き戻し、椅子に座らせる。
「お、落ち着け、レウリア。アンドニス、もう一度だけ詳しく説明してくれ」
「だから、所持者への呪いやら病気やら、魔法やらを振り払う呪具だって言ってんだよ」
「それって、現在進行形で病気にかかってる人間にも有効なのか!?」
「だろうな。まぁ、実際には無理だろうが」
酷く他人事なアンドニスだが、無理もない。
彼女はレウリアが世界樹の種子を探していた理由を知らないのだ。
だがレウリアからすればそんな事は些末な問題である。
再び立ち上がると、今度はアンドニスの作業服を掴んで、先を促した。
「回りくどい事はいいから、早く教えて! 病人にも有効なの!?」
「だから! 呪われて呪具になってるっつってんだろ! 病人がこの宝石を握りしめたら、即棺桶行きだろうが、馬鹿が!」
「そ、そんな……。」
アンドニスがレウリアの手を振り払おうとするが、その必要はなかった。
返事を聞いた途端、レウリアは力なく椅子に崩れ落ちたからだ。
流石にその様子を見て疑問に思ったのか、アンドニスは無言で俺に視線を向けた。
ただ詳しい事情を話すより先に、効きたいことがあった。
「アンドニス。アルセント・ワーズの研究手記があれば、呪いを取り除く事ができるんじゃないのか?」
結局、俺はレウリアからの依頼は完遂できなかった。
しかしレウリアは律儀にもアルセントの手記を俺達に渡してきたのだ。
その手記はアンドニスの手にわたり、俺の出資によって実験が開始されていた。
とは言えたかが数日で完成するような実験でないことはわかっている。
しかしながら、アルセントの研究が完成すれば、この『無垢の女神の涙石』も呪具でなくなる。
一般の人間でも使える、遺物に戻るのだ。
それに気付いたレウリアも、再び顔を上げる。
だが、実験を進めているはずのアンドニスは、渋い顔をした。
「出来なくは、ないだろうな。だが確実に出来るって保証もない。実験が成功するかもまだわからん。例えば、呪いを操ることのできる遺物でもあれば、また話は別なんだろうが」
呪具から呪具に呪いを移すための研究。
そこに呪いを操る道具があれば飛躍的に進歩するのは素人でもわかる。
だが、呪いを操るなんてことが人間に可能なのか。
そんな加護を持っている冒険者の噂さえ聞いた事がない。
俺でさえ呪いの影響を受けなくなる程度だ。
それに呪いを操るなんて、まるであの怪物達のようではないか。
人間が、あんな真似を……。
そこまで思考が及び、自分の馬鹿さ加減に笑いがこみ上げてきた。
ポーチの奥に手を突っ込み、そして目的の物を取り出す。
それは、赤みがかった半透明の鉱石。
「アンドニス! これを鑑定してくれ! 今すぐに!」
テラノテリポカの右腕から発見した、未知の鉱石だ。
◆
飛行船を一望できる桟橋に、レウリアは非常に少ない荷物で現れた。
一対の槍に、肩に背負えるだけの荷物。たったそれだけで。
真っ白な長髪は、もう灰色のローブで隠されてはいない。
隠す必要が無くなったのだ。
レウリアはあれから、国に帰る決意をした。
そして今日は、レウリアが乗る飛行船がウィンドミルから出発する日でもある。
どこか晴々とした表情で、レウリアは小さく頭を下げた。
「本当に、世話になりました」
「んな挨拶はどうでもいいんだよ。眼帯の調子はどうだ? 突貫で仕上げたから問題がありゃ、今言ってくれ」
「問題なく力を制御できてる。ありがとう、アンドニス」
「やめろって、鳥肌が立つ。それに礼を言うならアッシュレインとかいう貴族に言えよ」
レウリアが身に着けている眼帯は、元々呪具だった代物だ。
当初、レウリアは自分の加護の力を抑え込む道具を用意できないか、アンドニスに相談していたらしい。
アンドニスはレウリアの要望に沿う呪具を持っていたが、呪具は身に着けた者の体を蝕み徐々に弱らせていく。
それを懸念したアンドニスがレウリアに説明したところ、余計なお世話だとレウリアがアンドニスに反論。
売り言葉に買い言葉で喧嘩に発展し、そこに俺が店に現れたという訳だ。
結果的にアンドニスはレウリアの要望通り、呪具から呪いを別の呪具に移し、レウリアは加護の力を抑える眼帯を手に入れた。これだけでも、アルセント・ワーズの研究手記に価値はあったのだろう。
つまり、アルセントの研究はテラノテリポカから得られた『幻魔結晶』と呼ばれる代物によって完成を迎えていた。
「それもそうですね。この『遺物』も返さなければなりませんから」
レウリアが大切そうに抱える鉄製の箱には、呪いを別に移して遺物化した『無垢の女神の涙石』が入っている。
紆余曲折あったが、姫君の病を治すことが出来ればレウリアの仲間達も浮かばれる事だろう。
そうはいっても、寂しくはある。
仲間と呼べる存在を、再び失うのだ。
しかしながら、今回はあの日の様なおぞましい別れではない。
笑顔でお互いを送り出せる、記念すべき別れだ。
「達者で」
話を始めれば、色々と喋ってしまう。
だから出来る限り簡潔にと思ったのだが、レウリアの考えは違ったようだ。
「アンドニス、少しだけ席を外してくれませんか」
「そういうのは、二人の時に済ませとけってんだよ。ったく……。」
ぼやきながら離れていくアンドニスを見送り、そしてふとレウリアに視線を戻す。
そこには、世界樹の間を吹き抜ける風を受けて、真っ白な髪をなびかせる少女がいた。
ただ唯一色が抜け落ちたような彼女は、柔らかな笑みを浮かべて言った。
「エルゼ。貴方がいなければ、ここまで来られませんでした」
「どうだろうな。結果的にその遺物はアッシュレインからの借り物だし、直接の仲間の敵を討てたわけでもない。本当に俺が役に立ったかは、正直微妙なところだ」
「いいえ、そんな事はありません。私一人なら、なにも出来なかった。仲間がいてくれたからこそ……エルゼがいたからこそ、こうして祖国に胸を張って帰る事ができるんです」
認められることは、素直に嬉しい。
仲間の役に立てたのだから、嬉しくないわけがない。
しかしそれ以上の気恥ずかしさがこみ上げ、苦笑交じりの冗談で誤魔化す。
「実をいうと、あそこで俺を振り払って帰るかと思ってたよ。別の方法が必ずある、なんてなんの根拠もない言葉だったからな」
なぜあの言葉がレウリアを引き留めたのか。
それは実際に言葉を放った俺ですらよくわかっていなかった。
信憑性は皆無で、薄っぺらい同情から出た言葉だと切り捨てられてもおかしくはなかった。
だがこうしてレウリアは、俺と共にウィンドミルに戻ってきた。
いったい何が彼女にそうさせたのか。
実を言えば疑問に思っていたが、その回答は意外な物だった。
「それは、貴方の言葉だったから。こうして目を見て話せる貴方の言葉を、信じたくなったからだと思います」
「俺自身、こんな上手くいくとは思ってなかったけどな。だが、結果的にレウリアの力になれたようで何よりだ」
「貴方がいたから、姫様を掬えるんです。ですから姫様を治療して、罪を償ったら……そうしたら、また会いに来ます」
「無理はしなくていい。冒険者としての記憶は、辛い事ばかりだろ」
まっすぐな彼女の言葉だが、それを素直に受け止めることは出来なかった。
大勢の仲間を失い、仲間殺しの汚名を受け、孤独な戦いを強いられていたのだ。
俺で言うなら、あの蒼穹の剣の元に戻るようなことではないのか。
考えるだけでも腹に詰め込んた食べ物を戻しそうだ。
しかし、まぶしいほどの笑顔でレウリアは笑った。
「いいえ、そうでもありません。辛い事が無かったと言えば、嘘になります。ですが、思い出はそれだけではありませんから」
「そう言えるようになったのなら、よかった」
気付けば、自然を笑みが零れていた。
あの蒼穹の剣を追放されて以来、こうやって笑ったのはいつぶりだろうか。
そう思い返して、これが初めてだということに気付く。
取り繕う必要はなく、お互いに笑い合える。そんな仲間と出会えるとは、思ってもみなかった。
しかし、遠方から鳴り響いた鐘の音が、別れの時間を告げていた。
もうじき飛行船が出発する合図だ。見れば船の入り口には乗客や商人が列をなしていた。
そしてふと視線を戻すと、レウリアは一本の剣を握っていた。
何重にも封印を施したそれは、『幻魔獣の靱角』だった。
「この剣は貴方が持っていてください」
「待ってくれ。もう呪いは取り除いたはずだろ? なんで封印が施されてるんだ?」
「いえ、アンドニスと相談して戻してもらいました。これからの貴方に必要な物だと、思ったから」
聖銀の鎖が、日の光を浴びて鈍く光る。
この剣はレウリアが、姫様からの信頼を現す剣だったはずだ。
それを俺が持ち続ける事が許されるのか。
当然ながら答えは許されざる、だ。
「これは、受け取れない。だってこれは――」
「きっと、また取りに戻ってきます。だからその時まで、貴方が」
「……わかった。必ず取りに戻ってきてくれ」
剣を受け取ると、白い手が差し出された。
ふとレウリアの顔を見上げれば、彼女は小さく頷いた。
俺も同じように手を差し出し、その手を握り返す。
白き死神と呼ばれた少女の手は、雪解け水の様に冷たかった。
「それじゃあ、また」
「あぁ、また」
最後の挨拶は、たったそれだけだった。
どちらともなく手を離し、そしてレウリアは踵を返す。
白い髪を揺らしながら、桟橋を渡っていく。
本当の意味で仲間と呼べる存在だった少女は、一度だけ振り返り、そして姿を消した。
残ったのは、剣の重さと、再開の約束。
彼女と出会わなければ、誰かに背中を預けて戦う事などこの先出来なかっただろう。
今となっては届かない感謝を心の中で告げる。
願わくば、彼女が国で寛大な処置を施されますように。
そのレウリアが乗るであろう飛行船を眺めていると、背中から大声が上がった。
「んだよ! 愛の告白の一つも無しか!? 味けねぇなぁ」
「俺とレウリアはそういう関係じゃない。それとも、そういう関係を期待してたのか? 意外と乙女だな」
「はっ! 言っとけ」
鼻を鳴らしたアンドニスは、感傷に浸る様子すらなく来た道を戻り始める。
俺もそんな彼女に倣って、アンドニスの工房へ戻ろうとしたとき。
脇道からよく知る声が、俺達に投げかけられた。
「ふたりとも、ご苦労だったね」
完全に気配を消していたのだろう。
声によってはじめて存在に気付き、視線を向ける。
そこにいたのは、多忙だとぼやいていたはずのハンニバルだった。
◆
細い脇道から姿を現したハンニバルは、呆然と立ち尽くすアンドニスを尻目に、俺に拍手を送ってきた。
「いやぁ、ギルドからの報告を聞いたときはやはりと思ったよ。この私の眼に狂いはなかった」
「喜んでくれるのはありがたいが、色々と聞きたいことも山積みだ。ただその前に……。」
「は、ハンニバル! その……おかえり」
「あぁ、ただいま。お利口にしていたかい」
アンドニスは、今まで見たことの無い素振りでハンニバルの腕にしがみついた。
確かに協力関係を結んで長くはないが、それでもアンドニスの粗暴で男勝りな面しか知らないため瞠目する。
無言で視線をハンニバルに向けても、すでに二人だけの世界に入り込んでいた。
仕方がなく、咳払いをしてから問いかける。
「あぁーっと、差し支えなければ聞いてもいいか?」
「私と彼女は正式な夫婦ということになっていてね。本当なら君の様な男を、アンドニスに近づけはしないのだが、状況が状況だ」
「愛の巣に招き入れる切迫した状況ね。聞いてるだけで面白そうだ」
正直に言えば思考は滅茶苦茶になっていたが、どうにか意味のある言葉が口から出てきてよかったと安心する。
ハンニバルは腕にしがみついていたアンドニスの頭を撫でてから、囁くように言った。
「アンドニス、家に戻って食事の準備を頼むよ。久しぶりに君の料理が食べたいんだ」
「わ、わかった! すぐに準備してくる!」
従順な子犬の様に、アンドニスは来た道を戻っていった。
あれが本当にレウリアと喧嘩をしていた人物と同一なのか。
疑わしくはあるが、まずはそれより先に確認することがある。
「それで? 愛しいアンドニスの顔を見に戻ってきたわけじゃないんだろ」
「いいや、全く持ってその通りだよ。そのついでに、テラノテリポカを仕留めて浮かれている君を見に来たというわけだ」
「お前、なんでその名前を……。」
「言っただろう。状況が切迫していると。そして君にはこうも伝えてあったはずだよ。我々の利害一致の為に、君に力を貸すとね」
世界樹保全機構。冒険者ギルドの特務機関。
どこまで情報を持っているのかは知らないが、あの存在を知っているのだとしたら、恐らくは世界樹についての秘密や、ローデシアやオーレンという存在についても知っているのだろう。
しかし今の今まで名前を伏せていたということは、俺に情報を開示する気はないとみていい。
俺がテラノテリポカから得た情報も、このハンニバルにとっては既知の無価値な情報なのだろう。
「今回の件で俺はお前に貸しを作ったのか? それとも借りを作ったのか」
「その両方だよ。僕は君に力を示したし、君はその力で我々の期待通りの結果を残した。実に見事だったよ」
「見事、ね。最初からあの怪物共の話をしてくれていれば、少しは楽だったんだが」
テラノテリポカの名前を知っているのだから、当然ながら他の怪物共を知らないわけがない。
俺に加護の使い方を教えてくれたのはありがたい。
しかしあの怪物共の情報知らない事で、危うく死にかける場面もあった
お互いに利害が一致していたとしても、俺が死ねば利も害もクソもない。
俺のささやかな文句はしかし、さほど効いた様子はない。
「残念だけれど僕達が持っている情報はさほど多くない。そして君に伝えられる情報はさらに少ない。ごくわずかなピースを渡したとしても、逆に君を混乱させるだけだと思ったまでだよ」
「なら今度はそのピースを全て開示してくれ。俺の目の前に現れた理由も合わせてな」
「簡単な話さ。いや、単純というべきか。世界樹海最大級の世界樹街、アスターシャに危機が迫っている。なんでも前人未到の迷宮から魔物が溢れかえり、世界樹が枯れてしまうかもしれないとか。その対処を君にお願いしたい」
「アスターシャ、か。いい思い出はないな」
いい思い出はない、というのは控えめな表現だ。
はっきり言えば、あの街にはトラウマしかない。
なんせ俺が追放を言い渡された街なのだから。
それを知っているはずのハンニバルは、小さく肩を竦めた。
「感傷に浸るのも結構だけれど、相応の働きをしてくれよ。これは僕ではなくギルド上層部からの命令だ。実際にギルドは、世界樹海にいる冒険者の中から精鋭を集めて事の対処に当たる事を決定した。行ってしまえば精鋭を使った殲滅作戦だ。晴れてゴールド級へ昇格した君も、その中に含まれている」
「作戦へ参加させる為に無理やり昇格させたんじゃないのか?」
「実力のある君にはそんな階級に縛られてほしくないんだ。こっちの都合のいいように動いてもらう為にもね。それともじっくりと君の実力を見極める為に、昇格を五年後ろに倒す事もできなくはない。それがお望みかな」
「わかった、わかったよ。受ければいいんだろ」
恐ろしい脅し文句を受けて、慌てて話を承諾する。
少なくとも階級が上がって損することはない。
ギルドからの支援も手厚くなり、街間の移動に個人用の馬車を借りられるようにもなる。
ただ問題があるのは、昇格ではなくハンニバルから聞かされた作戦についてだ。
世界樹海にいる冒険者の精鋭を集めたとなれば、当然ながらあのパーティも呼ばれていることだろう。
俺の考えを読んでいたのか、ハンニバルは当然のようにその名前を口にした。
「もちろん、君の所属していた蒼穹の剣も参加する。その点はよろしく頼むよ」
「そうか、あの連中が……。」
顔を合わせることに、忌避感がないと言えば嘘になる。
だが冒険者ギルドからの指令なのであれば、断ることは出来ない。
それに、そこで活躍すればギルドからの評価もさらに上がるはずだ。
「君を見下していたあの連中に、その力を存分に見せつけると良いよ」
再び仲間を失ったが、それでも俺の手元には仲間が残してくれた剣が残っている。
アンドニスもいくつか新しい呪具を仕入れたと話していた。
十分に装備を整えて向かえば、他の冒険者パーティに引けは取らないはずだ。
それどころか、蒼穹の剣にさえ匹敵する活躍を残せるかもしれない。
「いつまでも逃げてはいられない、か」
覚悟を決めろ。
あの時の屈辱を思い出せ。
向かうは、世界樹海最大級の街、アスターシャ。
俺が……俺達が冒険者となった街であり、そして俺が仲間達から見捨てられた街。
そして再び、俺が冒険者としての実力を示す街。
再び冒険者としての第一歩を、踏み出す時だ。
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