第298話 再びセルパト連邦へ!
「リーチ!」
ボクのリーチの声に、美少女チームの三人が眉を
「またリーチかよ!」
「なんかクーヤちゃんメッチャ強くない!?」
「リーチをかけるのが早すぎるよ!」
当たり前です!
生前、運が壊滅的だった光永空也氏は外出することを嫌い、ゲームや麻雀に明け暮れる日々を送っていたのですから。
まあ運が無いので、当たり牌をツモることが出来なかったんですけどね!
でも麻雀は他人が捨てた牌で上がれるので、十分に戦えていたのだ。
運に見放されていたせいか、得意技は『国士無双』だったな・・・。
基本的に配牌は毎回酷い状態なんだけど、麻雀には手牌がバラバラでも上がれる役満があるのですよ。それが国士無双なのだ!
ただ転生後は運が爆上がりしているので、さっきから配牌が神懸かっているんですよね。懐かしの国士無双も上がってみたいけど、今だと逆に無理かもしれない。
ちなみになぜ麻雀を打っているのかというと、リナルナ目指してドラちゃんに運ばれている最中だからです。すなわち今ボクはゴンドラに揺られているのだ。
無事職業をゲットすることが出来たリリカちゃんも、『いっしょにいきたい!』ってゴネるかな~と思ったけど、お母さんとクエクエで遊ぶのが楽しいらしく、お土産をいっぱい買って来るって約束するだけで見逃してくれました。
もちろん、お菓子のいっぱい詰まった『サンタの袋』は新品で置いてきましたよ。
家に帰った瞬間、お菓子を出してってせがまれるだろうけどね!
ちなみに今回のメンバーは、ボク、レオナねえ、アイリスお姉ちゃん、ナナお姉ちゃん、タマねえ、プリンお姉ちゃん。
悪そうなお兄さんは仕事が忙しくて来られなかったので、計6人ですね。
女性ばかりチームだから変なのに絡まれそうな予感はするけど、戦力的にかなりクレイジーな一行だし、レオナねえ達は毛むくじゃらのクッサイ男が嫌いらしいから、嫌な展開にはならないんじゃないかな?
とまあそんな感じでドラゴン旅行の楽しみとしていた麻雀大会なんだけど、いきなりクーヤちゃん強過ぎ問題が発生して追放処分となり、みんなが強くなるまで卓に着けなくなってしまいました!
自分でもバランスブレイカーだと思ったので、参加するのが早すぎましたね。
こうなったら、タマねえやプリンお姉ちゃんを鍛えまくることにします!
そうこうしている間に外が暗くなってきて、山の中に一泊することになったのですが、レオナねえが秘密兵器を出しやがりました。
「今回の旅から風呂に入れるようになったぞ!」
「「おおおおおおおおおおおおおおお!!」」
何も聞かされていなかったボクとタマねえとプリンお姉ちゃんから、大歓声が上がった。前回の反省を生かして、こっそり浴槽を作ってあったみたいです!
しかもすでに浴槽にはハム水がなみなみと入っているという用意周到っぷり。
それなりに長い旅だし、出来るだけハム水を汚さないようにしなきゃだね~。
召喚獣に周囲を見張らせながら二人ずつお風呂を使うことに決まったので、今回はタマねえと一緒に身体の洗いっこをしました。
レオナねえとペアになるとゴシゴシ洗いの刑に処されるので、それだけは絶対に回避せねば・・・。
という感じで次の日も麻雀大会で盛り上がりながらあっさりと国境の壁を越えて、セルパト連邦第一の国である『リナルナ』に到着した。
ただ到着した時間が夕方だったので、前回みたいにすぐ街へは向かわず、山の中に一泊し、次の日の朝からグリフォン集めをすることになった。
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「グリフォン発見!」
タマねえの声を聞き、全員の視線が前方へと向いた。
「よし!じゃあこの辺で狩りをすることにしよう。クーヤ、ドラちゃんをどこかいい場所に着陸させてくれ」
「アイアイサーーーーー!!」
バサッ バサッ バサッ バサッ
ドラちゃんに頼んで、適当な原っぱに着陸してもらった。
「クーヤはドラちゃんを使ってグリフォン集めをするとしてだ、他のメンバーも資金集めの為に狩りしようぜ!」
「いいかも!」
「でも知らない土地だし、いきなりヤバイ魔物が出て来るかもしれないよ?」
「えーと・・・、此処はリナルナ北部の未開の地ですので、私にもどんな魔物が生息しているか分からないです」
「じゃあレグルスをみんなのお供に付けるね。ボクはメルドアと白くまに守ってもらうから、タマねえもレオナねえについて行くといいよ!」
「クーヤ一人で大丈夫?」
「危なくなったらドラちゃんを呼び戻すし、ココが一番の安全地帯ですぞ!」
それを聞いて安心したのか、タマねえも狩りに行くことが決定した。
少し前の話なんだけど、ショタの専属SPを頑張ってくれているタマねえに給料を渡そうとしたら、もの凄い勢いで断られたんだよね。
やっぱり雇用関係的なのが嫌みたいで、そいうのは断固拒否って構えだったから、諦めるしかなかったのです。
しかしそうなると稼げる時に稼いでおかなければならないので、ボクの方は絶対に大丈夫だからと送り出してあげなきゃいけないわけですよ。
まあレオナねえに匹敵する戦闘力の持ち主だから、あっちは心配無用でしょう。
本気でヤバい時は、レオナねえ達の専属ハムちゃんやレグルスがSOSを出してくるハズなので、ボクはこっちに集中しよう!
「ドラちゃん、目標はグリフォン10体の捕獲です!頼みましたぞーーーーー!」
『ギュア!』
バサッ バサッ バサッ バサッ
ドラちゃんが大空高く舞い上がった。
・・・さてと、たまにはゾウに乗って遊ぼうかな!
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