がんばる日本人
「がんばる」という言葉は、日本にしか無い。
あえて英語で表現するなら、自分が頑張る場合なら、「ベストを尽くす。」I’ll do my best.となるし、相手を励ます為なら、「そこで耐えろ。」Hang in there. だが、「がんばる」のように頻繁に使わないし、ニュアンスは違う。
特に、相手に「がんばって」というのは不自然なようだ。相手を心配しているなら、できる範囲でサポートするべきだし、そうでないなら、人に努力を強要するのは「余計なお世話だ」となる。
なぜ、日本人は、頻繁に「がんばる」「がんばって」を使うのか?真面目な性質に輪をかけると思われがちだが、そうではない。日本人は元来、非常にサボる民族だ。あくまで、人の目があるから、いやいや、やってるフリをするだけだ。
海外では、「がんばって」の代わりに、Chill out. をつかう事が多い。「肩の力を抜いて一息つこう。」というニュアンスだ。
日本人はすぐにサボるので「がんばれ」
海外はすぐ熱くなるので「リラックス」
その証拠に、普通に日本で暮らすのに使うエネルギーと、海外のそれとでは、ケタが違う。挨拶や会話、ボディーランゲージ、自己表現を常にしている。日本では、顔色や空気で分かるので、その必要がない。
日本に長く住む外国人で、顔が日本人っぽくなっている人がいる。顔の筋肉を使わないので変化したのだろう。外国人に「がんばって」とは言わないが、日本人化した外国人には、使ってしまいそうな気がする。
もう一つの理由として、平常時の幸福度の違いも考えられる。
日本では、生きていくだけで辛いので、がんばらないと生きていけないという思いが、「がんばって」に込められている気がする。元々、思いやりがあって、遠慮気味な日本人が、相手に努力を要求するだろうか?
「がんばって」と「ご無事で」とは同意語なのだ。英語でStay safe. となり別れの挨拶となる。
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