オープン

目を開くと、プリンの顔が目の前にあった。

当たり前だ。昨日は、一緒に寝たからだ。

一緒に寝ていいよとは言ったもののあの時は、あまりにも眠くてあまり意識がなかった。


今の俺なら、まず間違いなくダメと言っただろう。

しかし、昨日の自分がいいと言ってしまった以上、今からクチャクチャ文句を言うのはお門違いだろうと思い。

このことは、今後思い出さないように、そう願うことにした。




こんな感じで迎えた朝だが、今日はお店の開店日だ。


何がなんでも俺は、ここで儲けを出さなければならない。

ここで、儲かってからが本当のスタートだ。



張り切って早く起きてしまったので、早く店に行こうか迷ったが、行っても暇なので、家で朝ごはんができるのを待つことにした。



その時、部屋の外からノックの音が聞こえて来た。


「失礼します。」


入ってきたのは、リンだった。


「あ〜あ、やっぱりここに居た。プリン、早く起きなさい!!メイドの起床時間はとっくに過ぎてますよ!!」


プリンは、俺が正式にプリンの人権を買ったが、なんだかんだ料理とかの家の仕事は継続していたりするのだ。

そう言いながら、リンはプリンの体を揺すっている。


「あはおうおざいます〜」


そんな事を呟きながら目をさすっている。


「ほら早く行くよ」


「は〜い、プリンちゃん、いま、行きます〜」



リンに手を引っ張られながら部屋を出ていった。


意外なことにプリンがこの部屋にいた事を、リンに問い詰められなかった。


二人を見送った後、しばらくすると朝ごはんの時間になり、食べたらいよいよ出発だ!




お店に行ってみると、既にレイとロアは到着いていた。

「いよいよだね」


「なんか緊張します。」


「まぁ〜どうにかなるだろ」


「そうだねどうにかするしかないね」


ちなみに、まだリンとプリンは来ていない。

二人は後程合流する予定だ。


さぁいよいよオープンのドアを開けるぞ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る