まもなくオープン④

「誰にも言わないでよ。………絶対だよ」




「絶対言わないよ~」




「今は、メイドをしているわ」




「あはははははははははははぁ…………………………面白い冗談言うね」




リンが目線を合わせてくれないことに気が付いたのだろう。




「もしかして、本当なの?」




「………………うん」




「それで、こっちが今の私の主のリーヴァ様です」




「よろしくお願いします。これからもリンと仲良くしてあげてね」




「ちょっとご主人様、私こんな女と仲良くありません」




俺を、少し睨んでくる。


こんな、リンは初めてみたな。




「はい、これからも仲良くします。」




「もう、アリーシャも」


アリーシャにも睨んだが可愛かった。




「で、何の用事?ここに来たからには何かあるんでしょ?」




「ああ、営業許可書をもらいたいんだが……………」






「それでしたら、手続きに最低3日は掛かりますが大丈夫ですか?」




「OKです」




「ありがとうございます。では、早速ですがどんな、お店を開く予定ですか」






そして俺は、事業のことを話した。




「はぁ~良くわかりませんが………とりあえず了解しました」




「それで、営業許可をもらう代わりに税金を払うってリンから聞いたんですが」




「あ~、それは現段階では大丈夫ですよ」




「えっ!なんで」




反応したのは、俺ではなく、リンだった。




「ギルマスが変わったんですよ。それで方針がガラッと変わったので」




「ギルマスが変わっただけで、ガラッと変えちゃって大丈夫なの?」




「今のギルマスの方が前の人よりも税金が安いんで誰も文句は言いませんでしたよ~」




案外そういうものなのかもしれない。


この国に人達は、柔軟性が強いのかも?




「それで、お店が繁盛してきた頃にまた来てください」




「それじゃあ、来なければ払わなくていいの?」




「いえ、その場合は、取り立てに行きます。税率も高くなってしまうので、やめた方がいいですよ」




「それでは、とりあえず今日は、営業許可書の準備をしますね」


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