出店準備④

「ついに来てしまった」


ドアを開ければ、結果が分かる。


「では、開けますね」

なんの緊張感も見せていないプリンが何もないかのようにドアを開けた。




俺は、驚いた。





こんなに、来てくれるなんて。







多くても3,4人だと思っていた。






しかし、現実は違った。






軽く、20人いるだろう。







想像していた、おじさんから若い年齢の人など様々だ。




ここで、気が付いてしまった。

こんなに沢山来てくれても精々雇えるのは、1,2人だ。


なので、心苦しいが18人程度ここでお別れになってしまう。


「皆さん、お集り頂いて、ありがとうございます。この事業の責任者のリーヴァと申します。」



挨拶は、こんなところだろうか。

後ろに、メイドが二人構えてるので、既に良いとの出だと思われているようだ。



「早速ですが、ここで一人一人とお話させていただきたいと考えています。」



言い終わると、メイドの二人が準備を始めた。


準備というのも、机を置いて、仕切りを立てるだけなので、一分も掛からなかった。





早速始めることにした。












残念ながら尺の都合上、全員の面接を話すことはできないが、採用した人の面接の様子をお送りします。





「次の方、どうぞ」


入って来たのは、15歳前後の兄弟だった。

あまり、自分とは変わらない年齢の人が来るとは思ってなかったので、正直驚いている。


「まず、最初に名前は?」



「レイとロアです。」


どうやら、男の子の方が、レイで上。

女の子の方が、ロアで下。

ということだった。



「二人は何故仕事を探してるの?」


この世界の成人は、14歳なので何もおかしくはない。

しかし、この二人はあまりにもいい服を着ていた。

俺は、服にはあまり詳しくはないが、俺が見ても一目瞭然だったのだ。


こんな二人が、仕事を探すなんて、まずありえない。

このレベルになると、働くとしても完全にツテを辿って仕事を探すはずなのだ。

どこの輩か分からないものの元で働かせるなんてありえない。



妹のロアが話してくれた。

「私達少し前まで、貴族だったんです。でも、お父さんがダメなものを密輸して、それがバレてしまったんです。」


まぁ、大方予想通りの回答だった。


面接は、次回も続く。

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