父親との出会い

お願いしたはいいものの、俺はどうすればいいんだ。






「リーヴァ様、そのままのベットで寝た体制でいいですよ~」




「待て、このままの体制でいいって事は、お姫様抱っこするつもりか?」




「………はい、もちろんそのつもりですけど、何か問題ありますでしょうか?」




まぁ、女の子にお姫様抱っこされるのも悪くないか。




「いや問題ない、やってくれ!」




「じゃあ、2人ともバースのとこに行きますよ」




アリザ言い終わったあと、瞬間俺のことをいとも簡単にプリンが持ち上げた。




「えっ!なんで。」




思わず口に出てしまったが、それもそのはずである。


だって、14歳のかわいげのある、細身のメイドが、男の俺を簡単に持ち上げたんだ。




「リーヴァ様降ろしますよ~そのまま、イスに座らせて差し上げますね」




気が付いたら、リビングのような大きな部屋に着いていた。


簡単に持ち上げられた、驚きで彼女に抱っこされる感覚や彼女のカワイイ顔を下から拝むチャンスが終わっていた。




それにしても、立派な部屋だなぁ~


俺が寝ていたさっきの部屋もなかなかだったけ、この部屋はそれを凌駕するものだった。


これを、日本で作ると簡単に何十億円吹っ飛ぶぞ。


周りをキョロキョロと見ていると。






ふと、前を見ると俺が座った目の前に人が座っていた。




「えっ~~~~~~~~~!」




これかぁ~バースが歩けない理由、この人アホほど太ってるんですけど。


これが、父親かぁ~


そもそも、人間かどうか疑うレベルだ。


500キロはありそうだぞ、しかも髭ボウボウだし。


よくこんな見た目で、美人のアリザを娶れたな。




俺が驚いていると、アリザが話し始めた。




「あなた、どうやらリーヴァちゃんが記憶喪失みたいなの、どうしましょうか?」




「それは、本当なのか」




バースからの目線を感じた俺は、とりあえず口を開くことにした。




「申し訳ありません。父上、記憶喪失になってしまいました。」




こんな、言葉遣いをしたのは、何気に初めてだなぁ~


この話し方が自然に出てきてしまった。




俺の後ろのほうに、控えていたプリンに向かって、バースが話しかけた。


「プリンこれは本当に、事実か」




「はい、ご主人様、間違いないと思われます」


今まで、俺の前で見せなかった真面目そうな顔をしながら、話した。




「そうか、それはある意味ラッキーだったかもな」




……………ラッキー?……………どういうことだ?






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