第47話 始まりの雪の祭りに

「私には わかる お前は魔法使いの素質があるわ・・

お前なら結界石を壊せる・・」


「結界石?」男の子は問いかける


「妾(わらわ)達を 縛る結界が 張り巡らされている」


妾(わらわ)達は 結界石には近寄れない だが普通の人間には壊せない

まれに 人間の子供に魔法使いの素質のあるものがいる」


「まずは この忌々しい結界をほんの少し壊してくれるだけでいい。

それから・・王の魔法の源

赤きペンダントの宝玉を奪うのだ・・。」



その頃 

森の湖のすぐ傍では・・


ちょっと さぼって 氷の仔馬達が 雪を転がして 雪だるまを作って

遊んでいる

大きな氷の鹿が めっ!とばかりに その角で軽く 仔馬達のおしりを

つつく・・・。


大慌てで 氷の仔馬達は 湖に浮かぶ氷の城を作る作業を手伝う・・。


それからしばらくして無事に完成した 氷の城

今度は 氷の動物たちは 村や町の人々を迎えにゆくのだった


冬の王の方は・・

最後の仕上げとばかりに 冬の王が 彩りに 無数の魔法の玉を

作り出す それは光輝き 煌めく

無数の魔法の玉は 城や周りの森を照らして 紫色の夕暮れに染められた空を

灯りのように煌めいて燈していた。 


それから、湖の傍で こっそり覗いて氷の動物達を見つめていた者たちがいた。


毎年の出来事に 城が出来上がるまでは近づくなと言われた村の子供たち

・・とは言うものの 彼らも楽しみで遠巻きに見つめていた


「ねえ 二人 隣村の男の子と女の子がいないみたい・・。」

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