第29話 代価に与えられしは くちづけ一つ(日本戦国時代編)その4

とどめの一撃を振り落とそうとした

その時に 「若様!」舘から味方の武士達 形勢は逆転して 盗賊達は撃ち取られた!

赤い血が雪を染めて 少年は 倒れた


「若様!若様!」

暖かい部屋で布団に寝され、うっすらと目を開ける

目を閉じればまた眠りに落ちそうだった。


隣の部屋からひそひそと話声

「・・今宵が峠・・

出血が多すぎました それに内蔵に傷が・・助かれば良いのですが」

少年はぼんやり廻りを見渡す  少女が少年をポタポタと涙を流す


栗色の髪と青い瞳の少女・・泣いてる顔も愛らしいが

笑って微笑みを浮かべる顔が好きじゃな


ぼんやり考える・・だから・そう泣くでない

そう言いたかったが 言葉を発する力なく ただ微笑んで少女を見つめた


少女はそっと近くに顔を寄せて少年の頬にそして唇に軽く唇を重ねた

ささやかに互い気持を重ねてる


代価に与えられしは・・・くちずけが一つ


花びらのような雪・・雪の降る夜の出来事

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