未来の嫁は同級生のメイド

ロミ

第1話 未来の嫁を見るため俺はタイムマシーンを作った

「バカなの?」


 俺、宇都宮うつのみや海斗かいとからそんな言葉を浴びせられていた、財閥の一人息子のなのに 


 仮にもメイドとは使えるべき主人の言うことに従い奉仕するもののことだと思う、もしメイドというのがそういうものだとしたらこいつはメイドじゃない、メイド(仮)だ


「いや俺は馬鹿じゃない、それくらい知ってるだろ?メイド(仮)」※(仮)は心の中で言ってます


「メイドとか呼ばないで?私はあんたにそう呼ばれるのがいやだっていっつも言ってるでしょ?ちゃんと星宮ほしみやミカって名前があるの、しかも好きであんたのメイドやってるわけじゃないし!」


 確かにミカは好きで俺のメイドをやっているわけじゃない‥‥そして俺が同級生のミカを無理やりメイドにしたわけでもない、そもそもメイドになるまでミカのことを俺は知らなかったし


「ごめんよミカ・‥‥‥‥はい、これで呼び方変えたし謝ったしもうこの話は終わりな?そして話を戻そう、俺は馬鹿じゃない」


「いやいやいや、朝っぱらから『ちょっと未来の嫁に会ってくるわ』とか言い出す奴のどこバカじゃないと?」


「ん?どこのどの辺が馬鹿なの?ちゃんとタイムマシーンは作ったし未来に行ってからの行動も考えたし、ちゃんと帰ってくるときのことも考えたし、俺が馬鹿なことをしたところはないはずだが?」


「はぁ~、確かに頭はいいよ?けど考えがバカなの!」


 ミカが言わんとしていることはわかっている、だが‥‥


「バカではない!!未来の嫁に会いに行くこと、会いに行こうと考えることは決して!馬鹿なことじゃない!未来の嫁を見ることで今後の人生のモチベーションになる!活力になるんだ!」


 俺のちょっとした熱弁を聞いたミカは少し引いているように見えた……悲しっ


「‥‥‥っということでもう準備は整ってるし、未来、行ってくるわ」


 ミカはもうあきれて何も言葉をかけてこなかった


 神様どうか未来の嫁はとびっきりかわいい、ミカみたいな性格じゃない人にしてください、ミカみたいな人だと絶対長続きしないし、ずっと一緒にいたら俺の精神が削られていきそうだしな


 そしてこちらが今回使用するタイムマシーンです!っと誰もいないのに「じゃーん」なんてしてみた、どこかの国民的アニメみたいに机の中にあったりはしない見た目はただのゲートだ、ゲートの枠の内側は黒い渦が巻いているみたいになっている、原動力は電気!夢のかけらも何もないそう!これは電気で動くタイムマシーンなのです!


「はぁ~、もうこの紹介みたいなの飽きたからさっさと未来行こっ」


 そんな感じで人類は初めて時間旅行をするのであった











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