第5話 知恵の門万能説

知恵の門万能説


「これ全部読むのは無理がある。」


「ホントにこれ全部なのか?」


「間違いないとは言い切れないが、少なくともこの蔵書全てを拝見しないことには始まらないだろ。」


「とりあえず一つだけ見てみよう。」


騎士の一人が週刊誌を一つ手に取る。


パラパラとページをめくる。


「何が書いてあるんだ。

 結構難しい言葉でもあったか?」


パラパラとめくっているのだから内容が分からないかもしれない。

今本を読んでいる騎士はそこまで学が無い人材だ。

文字を見るのが嫌だから騎士になったほどなのだが……。

サクサクとページをめくる様子に何が書いてあるのか気になる。


「これを見てみろ。」


彼から週刊誌のとある漫画の描かれたページを見てみる。


「ぜひともお持ち帰りしたくなるのはなぜだろうか。」


彼らが見ていたのは悪魔の女の子たちとイチャコラするマンガです。


騎士ってのは殺伐としているせいか、戦場に娼婦を呼ぶことは多々あったそうです。

そのため、言い方は悪いですが女性を性欲を発散するモノとしての見方をしている方々も少なからずいたとか。


「画家に書かせた裸婦画より数段エロい。」


「こんな絵が存在していいのか。」


「しかし、白黒なのが惜しい。

 色味がしっかりしているモノは無いのか。」


「まてまて、一時期間してから報告だ。

 まだ生まれたてのダンジョンだから変化する可能性も大いにある。

 このまま居座るのは危険だ。」


一際目立つ甲冑を付けた騎士が号令を出すと早々に彼らは早々に帰還していった。


「なんとか防衛しきれたか。

 けどまだ初日だしな。」


仲間の彼らに報告を入れることにした。


「とりあえず初日は乗り切ったぜ。」

「おめでとう。」

「おめでとうだな。」


「お前らはどうだった?」


「こっちはマグロとか回遊魚が迷い込んで居座っているな。」


「俺のところはシロアリが住み着いて本を喰ってる。

 知恵の門を破壊したペナルティをシロアリたちが受けてるが修繕に一日1ポイントかかるから収支がマイナスになってる。」


「知恵の門のヒントを壊したときのペナルティってなんだ?」

「相手のステータスを1パーセント奪うってだけらしい。

 ダンジョンポイント1で10は俺らの力を上げられるからシロアリなんかだと大海に一滴の水を入れるようなもんだぞ。」


「シロアリってぶっちゃっけどのくらいのステータスになるんだ。」

「小数点第千位くらいだ。

 今回侵入してきたのは数百匹程度だから収支はマイナスなんだ。」


「虫とかだとダンジョンポイントも微々たるものなのか。」

「ああ、ステータスと同じくらいしか一日たっても入ってこなかった。」


「俺の魚が合計で3000ポイントくらい。」

「そうすっと人間は効率がとてもいいんだな。

 俺は騎士たちが100人くらいは居たから10000ポイントは手に入ってる。

 滞在時間からすると1時間くらいだしかなりの儲けだと思う。」


「でもそのくらいリスキーではあるよな。」

「俺たちは開いてからすぐに来てるみたいだし、どうしたものか。」

「なら真水のオアシスとかを作成するだな。」


「なるほど真水なら海や砂漠でも需要はあるな。」

「でも、コストが無限に湧き出る井戸や湧水がコストがダンジョンポイント1,000だぜ。」

「また知恵の門を使うか。」

「ああ。」


____________________________


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スライム道

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