詩「挽歌」

有原野分

挽歌

暁、

死ぬことが夢の延長だとしたら、わたしたちはなんという幸せな生き。物なのだろうか。息を吸う度に、夢に近づいて、扉。その鍵は母の胎内にあったんだと、ふと、思い出す。人生は物語だ。歌おう、黄昏。の思い出を。朝日の刺す部屋で、二匹のモグラが布団にもぐった(それは黒と白の)


  夢のような世界を生きるためには

  夢を見続けないといけない


そう言ったのが白い方か黒い方は分からないけれども、わたしたちは現から目を逸らしても幸せ。にはなれるのだから、なにかを考える必要なんてもうなくて、わたしは息を吐くように、わたしを殺して、あなたの手のひらに残っている、幽かな。道徳を殺す(自由を)、語り合うの。黄昏。今日もお日さまが、ああ、

                沈んだ。

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詩「挽歌」 有原野分 @yujiarihara

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