第7話

これはまだ私が7〜8才の頃の話だ

「モリー!私ねこの近くにある雪山に行きたい!!」

当時の私は邸宅の近くにある雪山に行って、雪男を探すのが夢だった。実際にその頃、あの雪山には雪男がいるなど噂されていた。だが、誰かが雪山に隠れて住んでいる魔族を雪男に見えただけなのかもしれないしただの嘘かもしれない。その真相を確かめたかったのだ。そう言うとモリーは少し困った顔をした。

「お嬢様、雪山は危険ですよ。魔族がいるかもしれないですし、何せ寒いので小さな山とはいえ遭難するかもしれません。ちゃんとした案内人がいないとダメです!」

モリーはキッパリと断った。この頃モリーは14才あまり歳が変わらないのにしっかり者だ。貧しい家に生まれたから幼い頃から子供が働いているのだ。そんなモリーを私は慕っていた。

「じゃあ案内人と私とモリーで行こう!!

 ね?行こう!!」

ちゃんとした案内人がいないとダメと言ったのはモリーだ。モリーはため息をつくと、

「わかりました。じゃあ、明日の天気次第でいきましょう。」

と言った。私は待ちきれなくて、

「明日やだ!!今っ!いーま!」

とわがままを言った。結局私に流されてモリーは今日いくことしたのだ。



「この先を行くと、大きな岩があるのですがその岩の形がハートの形に見えるんです!」

案内人はウキウキと話していた。私はモリーと手を繋ぎ白い息を吐きながら雪山を満喫していた。

「雪男どこかなぁ?」

私は雪男を探しているうちに遠くに洞窟を見つけた。

「モリーあそこに雪男いるかも!ちょっと行ってくる!!」

「お嬢様待って…!!」

モリーは私を追いかけようとするがちょうどモリーの位置に激しい吹雪が吹いた。

「っ!…?お嬢様?」

視界がハッキリした時には私は洞窟の中に入っていた。


「雪男さんいますかぁー?」

私は大きな声で叫んだ。

「いないのかなぁ。」

私はしょぼんとし、洞窟を出ようとした。すると奥からこれが聞こえた。

「うあぁ…。」

なにかのうめき声のような声だった。

私は興味を持ち奥まで進んだ。その頃モリーは案内人を安全なところに移動してもらい私を探していた。

「お嬢様…‼︎」


奥まで行くと焚き火の跡があった。

「んー、いた…のかなぁ?」

私がそう呟くと、ガサっと音がした。

「モリー?」

私が振り返るとそこには雪まみれの青い髪の毛を持った男の人がたっていた。

「え?誰?モリーって…もしかして…」

その人は呆然と私のことを見つめていた。

「あー!雪男だ!」

私がそういうと彼は驚いたように私をみた。するとモリーのこれが聞こえた。

「お嬢様!先に行かないでください!遭難したらたいへ…」

モリーは彼を見るなら驚いた。

「ハリー?ハリーよね!」

モリーは叫んだ。

「やっぱり!モリーだ!!」

2人は会うなら抱きしめ合った。

「会いたかった…!ハリー!」

モリーは涙を流していた。私が不思議そうに眺めていると、モリーは

「あっ、えとお嬢様彼はその…」

「モリーのボーイフレンドです。」

彼は堂々と言った。モリーは頬を赤らめた。

「あー夫婦ってことかー!」

私は納得した。


2人の事情は知らないがモリーからは2人だけの秘密と言われた。その雪山はディオラガン公爵家からも近いが週に一度モリーの休日の日モリーは登山グッズを持って出かけている。もしかしたら今もあっているのかもしれない。この2人だけの秘密の思い出。きっとモリーは忘れていない。


この思い出をモリーに話したらきっと伝わるはずだ。お願い!神様!

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