これが恋と言っていいの分からない…
夜野 八子
ープロローグー前日
入学式前日の4月7日、鈴木裕也は入学式の準備をしていた。部屋にはクリーニング仕立ての白の学生服とアイロン掛けをした白のワイシャツが置いてある。祐也が通う高校は神奈川県の私立湘南高等学校で電車で少し行ったところには江ノ島があり冬になるとイルミネーションが飾られ『湘南の宝石』とも言われている。
準備をやり終わろうとしている時、部屋のドアが開いて髪はショートで茶色の女の子が入ってきた。妹の沙希だ。裕也とは1つ下の義理の妹だが休日は一緒に出かけるほど、ものすごく仲のいい。
「お兄ちゃん、そろそろ夜ご飯だよ」
「そろそろ行く」
裕也が部屋を出ると沙希も後を追うようについて行く。リビングに着くと何か祝い事でもあったかの様にテーブルの真ん中には白の生クリームで塗られた苺のケーキがあった。真ん中にはホワイトチョコのプレートにチョコで書かれた文字で『裕也、高校入学おめでとう』と書かれていた。
沙希の方を見ると微笑みながら口を開く。
「このケーキ実は私が作ったんだ」
「……沙希ありがとう」
沙希は、こう見えて小さい頃から家の手伝いをしていたから裕也よりも家事は出来る。最近はお菓子を作ることにハマっているみたいで良く食べさせてくれる。
夕食を食べ終わると裕也は明日は入学式ってこともあり部屋に戻り電気を少し暗くしベットに入り眠りについた。
これが恋と言っていいの分からない… 夜野 八子 @yoruno-hako
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