第16話

「私も好きなひとからプレゼント欲しいな...」


「あの、先輩。それ、今、握り潰したやつ...。捨てるんなら欲しいな」


「何言ってんだよ。

綺麗に包装してあったけどな。

今、この瞬間に潰れたぞ。ほら」


俺は左手に、そのぐしゃりと潰したブツを

彼女の目の前に出してみせた。

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