ヤンデレ妹「おやすみなさい♪」
はーい、おにいちゃーん♪
夜ごはん、できたよー♪
今日は、お兄ちゃんがだーい好きなやつ!
さ、召し上がれ~♪
ど、おいし?
うんうん~♪ おいしいよね~♪
そりゃとうぜんだもんっ!
お兄ちゃんの好み、ぜぇーんぶ知ってるの、
妹のあたししかいないもんねー♪
胃袋もつかまれちゃってー、
お兄ちゃんは、果たして他の女の子と付き合えるのかなー?
うふふっ、でもだいじょーぶっ!
お兄ちゃんが付き合う人がいなくったって、
私がいるんだから!
え~? お前はいいお嫁さんになるって?
またまた~!
私、これまでカレシいたこと、ないんだよ?
ただー、お兄ちゃんにふさわしい妹になるって、
お料理とかー、お勉強とか! 将来のこと考えて、
いっぱいお勉強頑張ってるだけなんだから!
お兄ちゃんもしってるでしょー?
もう! からかわないでよ~。
ん? なに? お兄ちゃんもなにか話あるの?
んん? 彼女??
お兄ちゃんの友達に?
違う?
え? お兄ちゃんに?
あー……そ、そう……
……でー、返事は?
えっ、オッケー、しちゃったの?
え、オッケー……
え? あ、聞いてる聞いてる……アハハ……
(小声)やっぱり、直接聞くと、クラクラ、しちゃうなぁ……
ぁ、なんでもないなんでもないっ。
でー、その女の子って、同じクラス?
あー、やっぱそうだよね?
あの子だよね、よく話しかけてきたやつ。
へぇー。
で、でもさ……お兄ちゃん、よく聞いて?
お兄ちゃん、騙されてるよ。
私、知ってるもん。友達から聞いたもん。
罰ゲームで告るってやつだよ。
違う?
違わないもん……違わないもん。
私は……私は……
(スプーンを落とす音)
え……ぁ、お兄ちゃん……
やっと効いたんだね……
よ、よかったぁ……
これ以上そんな話してたら、あたし……
もう、耐えられなかったよぅ……
でも、もういいもんね……
私、お兄ちゃんのために、いーっぱい、いーーっぱいいろんなこと勉強したんだよ?
スマホを覗き見たりとか―、睡眠薬のお勉強とか!
ほら、ちょうどいい心地の眠気でしょ?
私が、ずーっとそうしてあげる。
気が抜けて立てないでしょ? いいよ、無理しなくても。
そ、これからずっと、
無理なんかしなくていいの。
メス猫なんかに騙されちゃうようなお兄ちゃんは、
きっと、社会に出たって騙されちゃうんだから……
騙されないように、私がここでずっとお世話してあげるよ?
仮病、使うの好きでしょ?
だから、私が睡眠薬でお手伝いしてあげる。
ちょっとずつ、ちょっとずつ睡眠薬を飲ませて、
(囁き)気だるくて、甘くて、心地いい状態にしてあげる。
心配しなくていいよ、泥棒猫には言っておいてあげるし、
学校も必要ない。
ずっと私と一緒に寝てればいいの。
ほら、よい、しょ……
ベッドまで、つれってってあげるね……
こんなにふにゃふにゃだったら、拘束具とかもいらないね。
やっぱり、お兄ちゃんの言う通り、お勉強頑張ってよかったよぅ……
ね、お兄ちゃんはどんな夢、みるのかな?
そういえばー、夢に関しては、あたし、なんにもしらないな~。
どうせなら、いい夢、見たいよね?
夢の中でも、あたしと一緒にいる夢、見させてあげる。
夢なら、どんなことしてもいいよね……
いっぱいいろんな事やってみたいんだぁ。
(囁き)ね……お兄ちゃんも、そう思うよね?
嬉しいね……あたしも嬉しいよ……
お兄ちゃんが頑張れって励ましてくれたから、
お兄ちゃんのこと、手に入れられたんだもん。
そうだよね……お兄ちゃんに釣り合う妹になったから、
こうして、お兄ちゃんを独り占めできるんだもんね……
さ、着いた……ごろーん。
あぁ……もう、目蓋が重いね……
いいよ、とりあえず、ぐっすり眠って?
また明日……おいしいごはんと、お薬、飲ませてあげるから。
おやすみなさい、お兄ちゃん……
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